一人でお風呂に入る、っていう姉との約束は、守っていた。
前述したように、社会人になった姉は帰宅時間がそれまでより遅く、
夕飯から就寝までのあいだ俺と過ごす時間が合わなくなってた。
そのせいもあり、俺が一人で風呂に入るというのは、当たり前になっていく。

当時は俺の部屋なんてものはなく、姉の部屋?の姉のベッドの隣に、布団を敷いて寝ていた。
だからこそ、姉と一緒に寝るってのは、数メートルの移動距離で実現可能なわけで。
お風呂は一緒に入らなくなるものの、時々、どっちかがどっちかの布団に潜り込んだりはしてた。

最後の姉と一緒にお風呂、から1ヶ月くらい過ぎた頃だったか。
俺はもう布団に入って横になっていて、そのタイミングで姉が帰宅した。