大接戦となっていたアメリカ大統領選挙は、共和党のドナルド・トランプ氏(70)が、優勢が伝えられていた民主党のヒラリー・クリントン前国務長官(69)を破り、当選を決めた。

トランプ氏が何を言ってきたかと言えば、一言でいえば、一国繁栄主義を掲げてきた。

いいじゃないか、アメリカだけが栄えたらいいんだ、なんで東洋の日本に軍隊を集中して派遣しなければいけないんだ。
なぜ、朝鮮半島の平和のために、米軍が駐留しなければいけないのか。なぜグアムにあれだけの大軍を置かなければいけないのか。
第七艦隊という金食い虫である艦隊は、アジアの平和のために存在しているといっても過言ではない。
そんなバカなことはしないでアメリカ人の福祉にもっと役立てたらいいじゃないか。

移民?とんでもない話だ、メキシコからの移民が低賃金で働くから、アメリカ人労働者が割を食う。
メキシコの国境には壁を立てよ。その壁を立てるのは、メキシコが建てるべき、金もメキシコが出すべきだ。

天下の暴論ではあるが、アメリカの国民はそれに対して、危ないなと思いながらも、「そうだ!」と支持したのである。
世界の警察と言われていたころのアメリカからは考えられないという論評があるが、どこの国も世界の警察なんて考えていない。自分の国を守ることに必死だ。
そこに出てきたのがトランプ氏だった。

今回の大統領選挙で、多くの人は6月のイギリスのEU離脱の国民投票を思い出されたのではないだろうか。
イギリスがなぜEUから離脱したのか。6月のあの日、あの時間まで世界中の多くの人たちは、多くのイギリス国民でさえ、離脱するとは露ほども思っていなかった。
だが、国民投票の結果を伝えるニュースを見て、世界は仰天した。

しかし、それは歴史的な文脈で見ればおかしなことではない。
グローバリズムの限界、例えば、移民を受け入れるかどうか、これはグローバリズムの中でも非常に重要な問題である。
そのことで、ヨーロッパの国々が、非常に混迷と困窮と不安の中にいる。
その現実を目の前につきつけられたときに、特に大英帝国の興亡を知っている年代のお年寄りたちは、いいじゃないか、なんでEUなんかに入ってほかの国の面倒を見たり移民の受け入れなど考えなければならないのか。
イギリスが繁栄したらいいのだ、とトランプ氏の支持者とまったく同じ文脈からイギリスはEUを離脱したのである。

これらの出来事は何を指し示しているのか?それは「グローバリズムの限界」ということである。
トランプ氏が大統領になるかもしれないと昨年の今頃言っていれば、「あいつはバカだね」と言われたかもしれない。
「あれは泡沫候補だよ」と言われたかもしれない。しかし、実は昨年の時点で、トランプ氏への追い風が吹き始めていた。

私も昨年12月、ニューヨークにいたのだが、五番街の喧騒の中を歩いていて、強い違和感に襲われたことを覚えている。
世界一のブランドショップ街に、「メリー・クリスマス!」の文字がほとんど見当たらなかったのだ。
一年を通じて最大の商戦であるクリスマス商戦の真っ只中にもかかわらず、五番街にはメリー・クリスマスに代わって、「ハッピー・ホリディズ!」の文字が溢れていた。

続く

以下ソース
http://nikkan-spa.jp/1234381

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