トップページ801サロン
1002コメント713KB
わいわい鬼滅スレ [無断転載禁止]©bbspink.com
■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています
0119やまなしおちなしいみななし2020/11/03(火) 11:01:21.10ID:???
性欲が自らの遺伝子を残そうとする本能であるならば
たんじろさんに執着したあれが無惨様は性欲のとりこだったのでは
0128やまなしおちなしいみななし2020/11/04(水) 09:20:58.21ID:???
無惨様はビッチよ
自分が作った鬼に自分を犯させるの
でも最中にうっかり名前を呼んだら呪いが発動して鬼は死ぬわ腹上死よ
0138やまなしおちなしいみななし2020/11/04(水) 18:03:02.73ID:???
炭十郎は生まれながらの痣者で熊を一撃で倒せる日の呼吸の使い手だから縁壱の次くらいにちんぽ強いはず
0142やまなしおちなしいみななし2020/11/04(水) 19:02:46.66ID:???
風柱兄弟わいわいで情報だけ聞いてなにそれ萌える!ってわくわく単行本読んだら…
いい話だけど全然萌えなくて😭
0146やまなしおちなしいみななし2020/11/04(水) 19:22:53.25ID:???
コラの炭治郎ならオタクに優しいギャルになれる!のネタに善逸にドン引きする顔が貼られてて萌え笑った
0148やまなしおちなしいみななし2020/11/04(水) 19:36:32.70ID:???
>>147
オタクに優しいギャルはいないんだよの話題が先にあって
炭治郎が鬼になった!の漫画で炭治郎が女になった!ってコラが作られて
炭治郎ならオタクに優しいギャルになれる!ってネタがなんか流れてきたの
0152やまなしおちなしいみななし2020/11/04(水) 20:16:58.07ID:???
>>151
れんたんは言うまでもなく萌えたわ
戦いの最中炭治郎が煉獄さん煉獄さんって泣きそうな声で呼び掛けるのが堪らないわ
れんたんは同じ画面の中にいるだけで萌えるわ
0154やまなしおちなしいみななし2020/11/04(水) 20:47:42.94ID:???
煉獄のアニキー!ってハシャイでる姿は可愛いけど見ていて辛かったわ
もうすぐ永遠のお別れなんだものね
0159やまなしおちなしいみななし2020/11/08(日) 00:42:56.11ID:???
11月14日(土)〜:第1弾“ufotable描き下ろしA5イラストカード 壱”
11月28日(土)〜:第2弾 24日(火)公開
12月12日(土)〜:第3弾  8日(火)公開
12月26日(土)〜:第4弾 22日(火)公開
0175やまなしおちなしいみななし2020/11/23(月) 17:47:25.87ID:???
再燃もそんなに広範囲ではないかもね
煉獄さんの命日は映画の木々や田が青々してて今より寒い11月というのはちょっと
月の形に関しては流石だわ
0177やまなしおちなしいみななし2020/11/24(火) 00:30:54.62ID:???
婆達おそ松さんみた??相変わらず激寒だったけど婆の推しカプの提供やばかったわ!!!
0188やまなしおちなしいみななし2021/07/12(月) 20:47:18.06ID:???
世の中にはいろんな人がいる。
それこそ、金銭面一つとっても俺のように食うや食わずの生活をしている者から、
一度も金で苦労したことはありませんと豪語できる者まで。
十人十色。
多種多様。
それは当然のこと。
自分の置かれている環境が今は劣悪なことは自覚しているが、 それは所詮自分の蒔いた種であり誰をも責められるものではないということを痛感するのと同じように、
目の前に広がるあまりにも自分とかけ離れた生活をする相手に呆れはするが、
批判も非難もすることはできないと俺は知っていた。




「どうぞ、好きな所に座ってくれ」

高層マンションの最上階に連れて行かれた俺は、馬鹿みたいにあんぐりと口を開け、室内を見回していたのだろう。
その俺に顎をしゃくる、この部屋の持ち主猗窩座は、俺の様子に満足そうに居丈高な笑いを浮かべ、明らかに高価な感じのするジャケットを脱ぎハンガーにかけた。

目の前に広がるのは桁違いに豪奢な部屋。
いかにも金の掛かっていそうな室内に、必要最低限の家具もかなり値が張りそうだ。
広いリビングには私製のバーカウンターまで備えられている。
だが、俺を驚かせたのはそんなことではなかった。


食事をおごると約束してくれた猗窩座に、結構いい奴なんじゃないかと気を緩めていた俺が、連れてこられたのがどんなに豪華でも彼のマンションだと分かると、さすがに愛想笑いなど浮かべていられなかった。

「おい?俺の飯・・・どうなったのだ」

眩暈がしそうなほど腹が減っているのだ。
正直、今の俺の興味はそれしかない。
だから、なぜ猗窩座の住まいに来なければいけないのか、意味が分からなかった。
そのリビングが、俺の1LDKのアパートがすっぽり入る以上の広さを誇っていて、おまけに信じられないくらいの大画面のテレビが壁にはめ込まれているという、初めて見るほどにセレブな部屋でもだ。

部屋を見ているだけでは腹は膨れない。
猗窩座の自慢げな顔を見るのは、もっと腹の足しにはならない。
0189やまなしおちなしいみななし2021/07/12(月) 20:51:27.32ID:???
「もう少し待ってろ。俺の実家で飼っている犬でも、もっと待ては上手だぞ」
「む? 犬?」
犬は好きだ。
と言う事ではなくて、どうして俺が犬と比べられなければいけないのか。
俺との食事に行く約束は、犬の餌の時間と同レベルなのか。
歪んでいると思う。猗窩座の精神構造は間違いなく歪んでいる。


俺の腹がそこで盛大な音を立てた。
こんなことならさっさと帰って、水をたらふく飲んですぐに蒲団に入ってしまえば良かった。寝ている間は腹の減りも我慢できる。
身体は酷く疲れているから、今日は空腹でも眠れただろう。


「凄い音だな・・・そんなに減ってるのか? ちゃんと食わないと、身体を壊すぞ」
「うるさい」
食べられるものなら、いつだって食べたい。
目の前の金持ち然とした男には、俺の苦しみは一生分からないのだろう。


そうこうしているうちに、いきなり玄関のチャイムが鳴り、猗窩座が薄く笑いながら玄関に向かう。
もう本当に帰りたい。
だが次に現れた猗窩座は数人の男を連れだっていて、彼らは俺の目の前でてきぱきと動き、リビングのテーブルの上に白いテーブルクロスを引くところから始まって、見る見るうちに豪華な食事をテーブルいっぱいに広げ出した。

まだも湯気が上がっている料理の数々にあんぐりする。匂いが俺の腹を刺激する。
フォークとナイフをセッティングされ、ワイングラスに赤ワインが注がれれば、そこに姿を現したのは一流ホテル顔負けのフランス料理のフルコースだった。
食べられない一輪ざしの花まで、花瓶に飾ってある。

「え?え?え?」

目が点の俺の横で、猗窩座は渡された伝票にスマートにサインをしていた。
流暢に深々とお辞儀をして去っていく背広姿の男達を、まだも唖然と見つめていた俺の背中をポンと叩く猗窩座。

「どうした。冷めないうちに早く食べよう」
「・・・あ、ああ」

まだも狐に化かされたような顔をしていたのか、猗窩座は俺の顔を見てシニカルに笑った。

「なんて顔をしているんだ。・・・知らないのか、ホテルのケイタリングサービスを。望めば食事がすむまで給仕してくれるぞ。俺は他人にこの部屋に居座られるのは真っ平だが」
「・・・そうなのか」

俺にはまるっきり縁のない世界だ。
自分の家にフルコースなんて、どんな生活をしているのだと呆れる。
この分だとこの部屋の掃除もハウスキーパーを雇っていそうだ。
AV男優がそんなにも儲かるとは初耳だ。
それとも猗窩座のギャラは桁違いなのだろうか。
0190やまなしおちなしいみななし2021/07/12(月) 20:53:57.25ID:???
有名ホテルの食事は涙が出そうに美味しかった。
空腹で死にそうな今の俺なら、コンビニの弁当でも涙が出そうに有難いに違いなかったが、
濃厚なテールスープは舌に丁度いい熱さと味で俺を唸らせ、
サラダは驚くほどに新鮮でかけたばかりのドレッシングと絶妙に混ざりながらも歯ごたえを残し、
湯気が上がるステーキに至っては肉汁で舌が蕩けそうだった。


「あ、あ、あ、うまい!うまいっ!!」
「・・・おい・・・うるさいぞ」
「あ。ははっ、すまん」
「口いっぱいにして笑うな。零れる」


いい奴だ。
猗窩座は口は悪いが、間違いなく、いい奴だ。

顔の半分が腫れているのは、先程俺が殴ったせいなのに、
それを気にした風もなく、俺の目の前で優雅にワインを飲んでいる。その秀麗さと腫れた顔のミスマッチに、
申し訳なさを感じるが、当の猗窩座は平然としたものだ。


ワインの持ち方からグラスの傾け方までが様になっている猗窩座。
腫れてない方の横顔は目を見張るほどに男前だ。
伏せ目がちの睫毛は、驚くほどに長い。
こんなに美形なのに、AV男優なのが不憫だ、と俺はこっそり思った。
猗窩座ならどんな世界でもやっていけそうに思えるのに。
それともこの豪華な生活を続けるのは、
AVじゃないと無理なのだろうか。
俺ならばもっと質素な生活でいいから、順風で穏やかな生活を望むだろうに。


「ホント・・・よく食うな。食べるか喋るか・・・どっちかにしたらどうだ」

コミュニケーションを取るのが好きな性格ゆえに、猗窩座相手でも俺はべらべらと良く喋ってしまっていた。
内容は全然大したものではなく、この肉が柔らかくてウマイとか、俺の家の近所の定食屋の天ぷら丼の天ぷらの揚げ方がいかに素晴らしいかという、どうでも良い内容だったが、
不思議に猗窩座は真面目に聞いてくれた。
猗窩座も食には興味があるのかもしれない。
0191やまなしおちなしいみななし2021/07/12(月) 20:56:03.92ID:???
「猗窩座も食べるのが好きか?」
「・・・まあ好きだな。俺は基本3大欲には忠実で貪欲だ」
「3大欲・・・。食欲、睡眠欲・・・あとはなんだろうか?」
「性欲」
「・・・あー、そうか」

そうか今日の猗窩座君だからな〜と気まずさを誤魔化すために意味なく呟いて、俺はデザートのプディングにスプーンを入れた。滑らかな舌触り。本当にうまい!
ふいにテーブルに置かれるコーヒー。猗窩座が淹れてくれたのか、豆の濃厚な香りが鼻を擽る。


「・・・ありがとう」
「どういたしまして」
いい奴だ。親切だ。
俺の見る目は確実に変わった。


腹が減っていた俺は飲むことよりも食べることを優先してしまったが、猗窩座はゆっくりと酒を楽しみたいタイプのようで、赤ワインのハーフボトルをすでに1本空け、次のボトルに移っていた。
顔色も態度も少しも変わっていないことから察するに、かなりアルコールには強そうだ。
俺はさほど強くないので、あんなに飲んだら間違いなく次の日はベッドから起き上がれないだろう。





「じゃあ、ごちそうさま、猗窩座。明日も朝から仕事だから、もう帰らせていただく」

腹が膨れて満足な俺は、眠くならないうちに退散したほうがよいとばかりに立ち上がった。
適度な室温とゆったりとした音楽が流れる室内は心地良過ぎて、間違いなく俺の瞼を塞いでしまうだろう。

「は。もう、か?俺、まだ食事中なんだが」
「だって・・・君、酒が強そうではないか。君に付き合っていたら、いつになるか分からないだろう」
「一緒に食事するなら相手に合わせるのが当たり前だろ。自分だけ愉しめればそれでいいっていうのは、一番嫌われる男のパターンだぞ」


常の如く嫌味な口調で言われて少しむっとするが、確かに猗窩座の言う事は一理ある。
奢ってもらってそれは失礼だろう。
立ち上がった腰を再び下ろすと、満足げな猗窩座の顔。
その顔が子供のように映るから、なんだか可愛いなと思ってしまった。
0192やまなしおちなしいみななし2021/07/12(月) 20:58:43.03ID:???
「猗窩座はここで一人暮らしなのか?」
「・・・そうだ。お前も一人暮らしか?」
「ああ。俺の家はもっと狭いけどな」

それにじきに追い出されるかもしれないけどなと、心の中で付け足した。
来週は事務所を通じて今回の出演料が振り込まれるだろうが、詳しい金額をまだ聞いていない。
実はアパート家賃は先月も未納の状態なので、出来るならば出演料が入った時点で払ってしまいたい。
だが今月は食費に回す金もないほどに懐が逼迫していた。
奢ってくれそうな友人の顔を数人思い浮かべるが、最近、頻繁に奢ってもらっているのでさすがにこれ以上は気が引ける。


「・・・もっと割りのいいバイトって・・・あるのだろうか・・・」

昼間の会社は絶対にやめたくない。それは俺の最後の砦だ。
給与は安いが、そこを失えば普通の生活に戻れない気がする。
賄い付きのバーの仕事と夜間工事のバイト、他にAVの仕事。
その他に仕事を入れる暇があるとは思えない。


「・・・AVよりも稼げる仕事ってことか・・・? ホント・・・お前のそんなところ・・・興醒め」
「む、興醒めってなんだ。君には分からないだろう。こんな立派な家に住んでいるのだから」
「俺だってタダでこんなところに住める訳はないだろ。それなりの仕事をしてるんだ」
「・・・俺も人気男優になれば・・・もっと稼げるのだろうか?」


思い出されるのは、男達の醜い欲望。
途端にぞわりと鳥肌が立った。
ムリ。ムリに決まっている。
あんな醜いものを突っ込まれると考えただけで気が遠くなりそうだ。


「・・・お前、なんでそんなに金がいるんだ? ・・・親の借金とかか?」
「俺の家族が借金なんてする訳ないだろ」
「・・・じゃあお前の借金か?」
「むぅ。払わない訳にいかないからなぁ」
「・・・・・・身から出たサビかよ。どうしようもない男だな」


猗窩座のいうとおり、簡単に保証人になったのは自分の咎だからしかたない。
もう少し、大人になるべきだった。
友人の借金の額を把握して、友人が夜逃げするほどに逼迫している状況を、もっと理解してあげれば良かったのだ。
そうすればこの最低な生活だけは免れたかもしれない。
0193やまなしおちなしいみななし2021/07/12(月) 21:10:10.24ID:???
「なぁ、明後日の杏寿郎君が人気作になったら・・・出演料も上がるだろうか?君は毎回俺の他に何人としているのだ?相手が増えれば・・・金額も増えるのだよな」
「・・・・・・・・・」
「あああ、金が欲しい」

両親にだけは迷惑を掛けられない。家には成人前の可愛い弟もいるのだ。
どんなことがあっても、俺が責任を持って友人の借金を返さなければいけない。

不特定多数に抱かれるのが無理なら、じゃあ突っ込む方と考えてみるが、ハードルはもっと高そうだった。
撮影現場で他の男達の絡みを見たが、俺の下半身は反応するどころか気色悪さにこれ以上ないくらいに縮こまってしまっていたのだから。
でも金を稼ごうと思うと、もっと割り切らなきゃいけないのだろうか。
凌辱モノは金額がいいと所属会社の社長が言っていた。
気が遠くなってもいいから、醜悪な昂ぶりで犯されるべきなのか。
唇を突き出して考えに夢中だったのか、いきなりぎゅっと唇を抓まれて、俺は短く唸った。


「なにをするのだ、痛いだろ」
「丁度いい。そういえばお前と一緒に観たいDVDがあったんだ」
「え?」
「明後日の杏寿郎君を撮りたいのなら、もっと勉強が必要だぞ」


壁にはめ込まれた大画面のモニターを操作する猗窩座。
嫌な予感に俺はぶるりと背筋を震わせた。
猗窩座の双眸が不穏な気がする。
先程まであんなに機嫌が良かったはずなのに、今は若干苛立っている気さえした。
猗窩座は気分の昇降が半端ないから、対応に本気で困る。



「は?」

だが悠長に俺が構えていられたのはそこまでだった。
大画面に映し出される映像を見た瞬間、俺は本気で悶絶死するかと思ったほどだった。
0194やまなしおちなしいみななし2021/07/12(月) 21:13:21.01ID:???
画面いっぱいの肌色。
それは人の裸体だ。
絡み合う裸体に俺の目が見開かれる。
チープな音楽に重なって聞こえる男の喘ぎ声。
あきらかな男同士のSEXシーン。
おまけに、映し出される顔はあろうことか俺と猗窩座のもので、俺は絶句して固まってしまった。


『・・・ぁあ・・・あ・・・はぁ・・・』
『ほら、もっと脚を開け。・・・いいんだろ?もっと奥を突いて欲しいんだろ?』
『・・・はぁ・・・ぁ、あ、猗窩座・・・・・・いやだ・・・駄目』
『ああ、凄い感じてるな。分かるか、俺のをぎゅうぎゅう締めつけてぞ。・・・最初でこれかよ、淫乱だな』
『・・・ぅ・・・ふぅ・・・で、出そう・・・あ、ぁあ・・・そ、そこ、・・・ぅん・・・い、いい・・・気持ちいい・・・』


くらりと眩暈さえする。
この声が誰の声かなど考えたくもない。
まるで強請るような舌足らずで、甘えた声。
下面にアップに映し出された俺の尻の穴は、猗窩座の言うように猗窩座を銜えたままひくひくと痙攣していた。
まるでその灼熱の棒を更に身の内に取り込もうとしているように。


「目を逸らさないでちゃんと見ろ。モニターチェックもできなくて人気男優になれるはずがないだろ」
「・・・こんなの・・・ムリだ」
「ほら、ここ。ここはもうちょっと引っ張っれ。いいとこを擦ってるのは分かるが、ぐだぐだじゃないか。もう少しカメラ目線も欲しいな。
唾液を垂らすのはありだぞ。
感じすぎて締まらない口はいい感じだ。次は指でアナルの淵を開いて、もっと中まで映せ」
「う」
ありえない。
何て事を言うのか、この男は。
0195やまなしおちなしいみななし2021/07/15(木) 20:49:32.82ID:???
「ああ、本当に凄い先走りだな。精液も混じってるんじゃないか?もう少し堪えろ。AV女優でももっと慎ましいぞ」


それ以上聞いていたくなくて、反射的に拳を振り上げるが、それは猗窩座の鳩尾に沈むことなく、二人の間にすかさず入ってきたクッションに邪魔されていた。
クッションが拳の形に歪む。
上手いガード方だ。
「……杏寿郎…」
「あ。すま」
「本当にお前乱暴過ぎ。・・・殴ったら今日の食事代金を払ってもらうからな」
「う」
俺は仕方なく、握っていた拳をゆっくりと解いた。






『あ、あ、あ、あ、あ』

画面の中の俺の淫らな姿。淫らな声。
気が遠くなりそうだ。
双丘を掴み割り開く猗窩座の手のせいで、俺の排泄腔が丸見えだ。
先程まで猗窩座を銜え込んでいたせいで、そこは赤く腫れている。
本当ならば決して見るはずもない自分のその場所を大画面でアップで写されて、俺は正直息も絶え絶えだった。
指で開かれたその箇所に猗窩座の舌が侵入するのが映し出されている。
周囲を舐め解し、ぬるりと舌が差し込まれる。


ふいに俺はぞわりと背を戦慄かせた。
まるで、目の前の映像に自分の感覚がリンクしたような錯覚に襲われる。
そうだ。
今日も、舐められた。
あの恥ずかしい穴を。
恥ずかしくて、死にたくなるほど恥ずかしくて、それでもぬるりとした舌の感触は驚くほどに気持ち良くて。
0196やまなしおちなしいみななし2021/07/15(木) 20:51:13.94ID:???
知っている、映像の中の俺がどんなふうに感じているのか。
気持良くて、気持ちよくて、閉じ切らぬ唇から涎を垂らして喜んでいることを。



ぶるりと俺の身が震える。
まるで今、双丘を押し開かれているような感覚に、俺は忙しない息を漏らすことしかできなかった。
熱い。
下腹部が。
無意識に締めて擦り合わせるそこが、明らかに熱を持って形を変え始めているのに気づいて、俺は羞恥に頬に色を上らせた。




「ほら、杏寿郎、ちゃんと見ろ。次回の撮影のためにちゃんと見ろ」
「あ、猗窩座・・・」


いきなりソファの隣に身を寄せて座られて、俺は身を強張らせるしかできなかった。
猗窩座には昂ぶっていることを知られたくない。
とんだ節操なしだと思われるだろう。
いつも俺を淫乱呼ばわりする猗窩座は、こんな俺の状態に気がつけば間違いなく侮蔑の表情を浮かべて嘲ることだろう。


画面では、俺のアナルに猗窩座の長い指が二本揃えて侵入するところだった。
あんな風に俺の中に入れているのだ。
画面からは俺の喘ぎ声。
気持ちいいのだろう。
まるで熟知しているように俺の肉体を操る猗窩座。
だてに人気汁男優の称号を受けている訳ではない。
その手腕にかかれば、後ろ処女だった俺でさえも最初からとろとろに溶けてしまったのだ。

あの長い指は確実に俺のイイしこりを擦り上げているはずだ。
腹の奥深いところが、その指を思い出してきゅっと疼くのを、俺は止められはしなかった。
0197やまなしおちなしいみななし2021/07/15(木) 20:53:24.24ID:???
『出る。出る。出る』
『もう少し我慢しろ、杏寿郎』
『あぁぁ、ムリもうムリ。イく。イく。イかせてくれ、あかざぁ・・・漏れちゃう』
『は・・・お前・・・可愛すぎ』



「お前・・・勃ってるのか・・・?」
いきなり下腹部に触れられて、俺は大袈裟なぐらい飛び上がった。
いつの間にか猗窩座は背後から羽交い絞めをするように俺の背中に身をピタリと付けていた。
そして前に回した手で俺の下腹部を緩く弄る。

「あ、ぁ、バカもの、やめろ、猗窩座」
「凄い硬いな。・・・ホントに抑えの利かない身体だよな」
「・・・・・・意地悪言わないでくれ・・・うっ」


いつもの如く手際よく、猗窩座の手は俺の服を肌蹴させる。
そんな風に触られるだけでも気持ちいい。
抗う間もなく引きずり出される俺の昂ぶりは、すでに熱を持ち天を衝く勢いでそそり立っていた。
つい何時間前まで猗窩座と抱き合って、精巣が空っぽになるまで吐き出したと思ったのに、まだも反応する肉体が恨めしい。
猗窩座の言う通り、本当に俺は淫乱なのかもしれない。

いつの間にか外されたボタンから侵入する猗窩座の指が柔らかく乳首を抓み、指の腹で捏ね回す。
もう片方の手はリズムよく俺の昂ぶりを扱き、喘ぎを漏らす俺の唇を閉じさせない。


「あ、あ、あぁあ、はぁぁ、ぁん、ぁぁぁ」
『あ、あ、あ、あ、あ、あ』
漏れる声に重なる俺の映像の声。
どちらが現実の声なのかも分からなくなる。

『もっと、もっと・・・あ、あ、あ、』
「あかざぁ・・・あ、あ、あ」
「どうした。自分の声で感じてるのか」
0198やまなしおちなしいみななし2021/07/15(木) 21:09:16.03ID:???
ソファの上だという事実はいつの間にか俺の頭からは飛んでいた。
いつものように、下腹部から衣服をはぎ取られると、我慢できずに無意識に尻を振ってしまう。
男同士の行為の手順など知らないから、AVで教わった通りの反応しかできない。


「・・・・・・。だから・・・淫乱だと言うのだ」
「・・・あかざぁ・・・」
「ここ?いいのか?」


撮影で散々猗窩座を受け入れたそこはまだも熱を持っていて、指で刺激されると心地良さに更に尻を突き出してしまう。
画面の俺も信じられない体位で、猗窩座に貫かれていた。
それなのに画面の俺は嫌がるどころか、涎と涙で顔を汚しながら、確かに喜んでいる。
とろりとした目元。
欲望に濡れた眼差しが、自分のものではないように艶を掃いている。
画面の俺と現実の俺。
どちらも欲望に驚くほどに忠実だ。



「お前・・・誰かに飯を食わせてもらう代わりに・・・簡単に身体を開くなよ」
「・・・ぁあ、あ、あ、そ、・・・んなこと」
「この身体は俺専属だから気をつけろ。他の男の癖をつけてきたら許さんぞ。飯ぐらい・・・俺が毎日食わせてやるから・・・腹が減ったら俺の所に来い」
「ぁあ・・・ぅん・・・うぅ・・あかざぁ」
「明日の昼食・・・会社の人に食べさせてもらうんだったな。その後で淫乱なお前が尻を差し出したくならないように、今日はたっぷり絞り取ってやるよ」
「そ、なことするか・・・ぁ・・・ぁあ、あ、あ」

引き抜かれた指の代わりにあてがわれる熱がある。
俺は無意識に腰を背後に付きだして、猗窩座の大きな逸物を身の内に収めようと躍起になっていた。







「・・・ありえない」

俺は次の日、目覚めた猗窩座のベッドの中で、頭を抱えてしまった。
またも快楽の虜になった自分が恨めしい。
仕事でもないのに、延々と猗窩座と身体を繋げ合ってしまったのだ。
それも昨日は日中も仕事でも何度も抱き合い吐き出したというのに。
俺の性欲は一体どうなっているのだろうか。
0199やまなしおちなしいみななし2021/07/15(木) 21:10:39.38ID:???
俺はゲイではない。断じて。
それなのにプライベートで、同性の猗窩座にベッドの中で散々喘がされ続けたなんて、男としての矜持はめちゃくちゃだ。それも自分から誘う素振りさえ見せた気がして、俺はとてつもなく落ち込んだ。
猗窩座の言う通り、俺の肉体は快楽に酷く弱いのだ。


これまで異性としか恋愛をしてこなかったが、こんなにも行為に夢中になることはなかった気がする。
とすると単純に考えて、猗窩座の手管がそれほど素晴らしいということだろうか。
女性を抱けなくなったらどうしようと、俺は怖くなった。
このまま猗窩座に溺れそうな予感に背筋が寒くなる。


ベッドの中で半身を起こす俺の腰には、まだも猗窩座の手が回されていた。
この精力有り余る男から離れるのが得策だと思う。
このままだと本当に引き返せない気がする。


俺はゲイではない。
俺は絶対違う。
呪文のように呟いていると、ぐいと腰を引かれて、俺は後ろに引き倒された。
そのままベッドヘッドに頭を打ち付けて、痛みに大声を出すと、猗窩座は胡乱に俺を見た。


「・・・うるさい」
「きみっ、君が乱暴だからだろっ。痛い」
「朝めし・・・何食いたい?」
「え? 食わせてくれるのか?」
「・・・昨日、約束しただろ。メシは俺を頼れ」
「・・・・・・・・・」
0200やまなしおちなしいみななし2021/07/15(木) 21:18:40.76ID:???
そんな約束したかどうか覚えていないというと怒られそうなので、とりあえず黙っておく。
だが単純にメシを奢ってもらえるのは、ありがたい。
この男にどんどん懐柔されている気がするが、背に腹は代えられない。


「君、飯を頼ってくれって本気にしていいのか?」
「いいぞ。一人で食うのも二人で食うのも一緒だからな」
「仕事終わって・・・食事を摂りに来てもいいのか?」
「ああ。前もって連絡はしろよ。俺にも都合があるからな」


イイ奴だ。
天使だ。神だ。綺麗な顔の上に光る輪まで見える。
この際、懐柔されても良しとしよう。
優しい天使に今だけは恋さえしてしまいそうだ。


先日から所属している事務所が、他のゲイDVDにも出てみないかと盛んに誘ってきたが、それは無視してもしばらくは食べていけるかもしれない。
猗窩座以外の男との絡みは、気持ち悪くて、正直今は考えることができないのでとても助かる。
猗窩座も俺の身体に他人の手垢がつくのを嫌がるようなので、甘えてもいいのだろうか。
つい先ほどまで、離れた方が得策だと考えていたのに、現金な話だ。


「・・・って何してるのだ君」
「朝の挨拶」
「ど、ど、どこに?」
「ああ。朝から元気いっぱいだな。おはよう、杏寿郎」
「う。待て。・・・あ、あ、熱い、君の口の中」
「・・・ん・・・あとで朝食を食べさせてやるから・・・俺にも濃いのを頼む」
「う・・・う・・・変態っ」
「・・・・・・ちょっ、蹴るなよ、縛るぞ」
「・・・あ・・・あ・・・あ・・・」


散々口の中で扱かれて、俺は猗窩座の望み通り、朝一番の新鮮な液を口腔に吐き出してしまった。
その後、猗窩座の朝立ちした元気な逸物で喘がされ続けた俺は、結局食事を得るために理不尽な対価を払わされているのだと気付いたが、今更殴ることもできずに揺らされるしか術を持たなかった。



朝イチの行為が思う以上に気持ちが良かったなどと、俺は口が裂けても猗窩座に言ってやるつもりはない。


2-2完
0201やまなしおちなしいみななし2021/07/18(日) 11:17:51.60ID:???
俺はいつでもお天道様に恥じることなく、陽のあたる公道を歩いてきた。
どこかの胡散臭い政治家のように、清く正しく美しくがモットーだとはいわないが、性格上曲がったことは嫌いだったし、自分の信じた道を正しく突き進んできたつもりだった。
それが俺、煉獄杏寿郎だ。


だから当初は、自分の身の上に起きたことが本気で信じられなかった。
他人の借金を背負わされて、尚且つ、その返済のために身を切り売りしている現状が、どうしても認められなかった。


だがさすがに今では、半ば慣れたと言おうか、諦めの境地に至ったと言おうか、とりあえず現状を受け入れるようにはなっていた。
いや受け入れなければ生きていけないのだ。


それほどまでに、俺は金に困っていた。
金がない。
本当に、金がない。
会社の給与はおろか、定期的に入るバイトの収入も、気がつけば右から左の有様だ。
おかげでいつでも生活は窮していた。
金がないという事は、こんなに人間の尊厳までも失ってしまうのだろうか。
それでも俺は生きている。そのことに感謝しつつも、日々、明日の糧のことばかり考えている生活は、かなり惨めなものだった。



金がない生活にももう慣れたと思っていたが、3日後にバーテンのバイトの給料が入るまで、財布を開いてもあるのは小銭ばかりで、徹夜の道路工事のバイトが明け方に終わった俺は、腹を空かせて、無意識に立派なマンションの前に立っていた。
0202やまなしおちなしいみななし2021/07/18(日) 11:29:03.68ID:???
もちろんこのマンションの最上階には猗窩座の住まいがある。
金がない俺が、今一番頼りにしてしまうのはこの猗窩座だった。
出会いは碌でもない撮影で、性格的に問題ありと思った時もあったのだが、飢えている俺に食事を御馳走してくれるという地獄に仏的な相手に、俺は今では懐いていた。
食い物につられた感は否めないが、簡単に食事を奢ってくれる猗窩座が天使のように目に映るのは確かだ。やはり人間、食が一番大事だと本気で痛感させられた。



まだ薄暗いこんな時間に人の家を訪ねるのは、失礼にもほどがあるが、実は昨日の昼メシを会社の同僚宇髄に奢ってもらって以来、俺は水道水しか口にしていなかったのだ。
もちろん昨日の朝も食べていないので、昨日一日で一食しか食べていないことになる。
その状態での肉体労働は苛酷で、腹が減り過ぎて眩暈を起こすのではないかと思ったほどだった。


今から行っていいか、という内容のメールを、仕事が終わって着替えている時に送ったが、こんな早朝ではもちろん返事はない。夜型の猗窩座は、もちろん眠っている時間だろう。
エントランスを開く暗証番号は知っているが、部屋の鍵は開けてもらえないかもしれない。でもその時は部屋の前でドアにでも寄りかかって、仮眠をすればいいいいだろう。そのうちに起き出した猗窩座に、朝飯を食わせてもらえればそれでいい。



そう思いながらもう一度だけメールをして、部屋のチャイムを数度鳴らす。早朝だから少々遠慮する気持ちはあるが、このマンションの防音はかなりしっかりしてるので案外大丈夫なのかもしれない。
0203やまなしおちなしいみななし2021/07/18(日) 11:36:26.78ID:???
そう思って突っ立っていると、ふいにドアの中から解錠の音。
猗窩座が気付いてくれたのだと嬉しくなり、満面の笑みを浮かべた俺の前で、開かれたドアから顔を覗かせたのは当の猗窩座ではなく、額に大きな痣のある驚くほどに可愛らしい青年だった。

「え?」

想像していたのと違う相手に迎えられ、俺の思考は瞬間、凍結する。
幾分眠そうな顔をしていた目の前の青年は俺を見て、途端に花開くように表情を破顔させた。


「あ、杏寿郎さんだ」
「え? え?」
「わ。本物ですよね? 嬉しいなぁ、入って、入ってください」
え? 誰? 誰?

動きを止めた俺の腕を強引に掴み、室内にぐいぐいと引っ張る俺より小柄な男は、綺麗な瞳で笑顔も半端なく魅力的で、その貌で至近から覗き込まれて、俺は正直抗いさえも忘れていた。


これは誰だろう。
まるで我が物顔に俺を室内に引っ張り込むその男に、戸惑いは隠せない。
綺麗な、愛らしい貌。歳も俺よりはかなり若そうだ。
先程まで寝てましたと言いたげな、乱れた髪。素肌に直接来たガウンも寝乱れている。

あ、そうか。
0204やまなしおちなしいみななし2021/07/18(日) 11:38:25.91ID:???
ふいに俺の中で何かがすとんと落ちた。
こんなに早朝に、部屋にいる相手など決まっている。
忘れていたが、猗窩座はゲイだ。俺の部屋に友人が泊まると雑魚寝だが、猗窩座の部屋に泊まる相手にはちゃんとベッドが提供されるのだろう。勿論意味深なベッドの使い方を実践しながら。

「あ、・・・悪い」

じゃあ、俺は早朝の恋人達の時間を邪魔したことになる。
だがにこにこと笑う目の前の男はそんなことを気にした風もなく、本当に嬉しそうなので、俺もつられて表情が柔らんだ。

「嬉しいなぁ、杏寿郎さん。僕、杏寿郎さんの大ファンなんです。DVD全部見てます」
「え。・・・あ、どうも」
「座ってください、杏寿郎さん。コーヒー飲みますか?」
「え。あ、うむ。では・・・」


空きっ腹のコーヒーは胃に悪そうだなとちらりと思うが、いきなり食い物を下さいとも言い難い。
猗窩座はどうしているのだろうか。昨晩頑張り過ぎてまだ寝ているのだろうか。
ちりっと胸が痛む気がして、俺は首を傾げた。
なんだか面白くない。何がと聞かれても自分でも分からないが、わけの分からぬもやもやが胸の内にある。


猗窩座はあんなに情熱的に俺を抱くというのに、ちゃんとそう言う相手がいたという事が、気に触るのだろうか。
確かに俺と猗窩座はSEXしているが、あれは仕事の延長と言おうか、飯を食わせてもらっている代わりの奉仕と言おうか。とりあえず甘い関係でないことは確かだ。
所詮俺はつまみ食いの相手といったところか。

だから猗窩座に恋人がいたとしても別におかしくはない。
考えてみれば、当然だ。AVなんかを生業にしてるのだから、下半身に節操を求めるのが野暮だというものだ。
それでもやっぱり、面白くない。
0205やまなしおちなしいみななし2021/07/18(日) 11:40:31.46ID:???
「砂糖とミルクは必要ですか?」
「あ、たっぷりで。・・・すまない、朝早くから。その・・・邪魔をしてしまい。えーっと」
「邪魔?あ、俺、炭治郎です」
「うむ。炭治郎。・・猗窩座は・・・その・・・ま、まだ寝ているのか?」

ちらりと無意識に視線をベッドルームに向けてしまう。猗窩座は朝が弱いのを知っているので、こんな時間は夢の中だろうと理解できた。これまで幾度かあのベッドで、俺は朝を迎えたことがあるのだ。
多分猗窩座は、起きている時と同一人物とは思えない程の可愛い寝顔を晒して、シーツに沈み込んでいるのだろう。

「・・・・・・ふーん。なるほど」
「え?」
「いえ。本当に可愛い人ですね、杏寿郎さんって」
「は?」


にっこりと微笑まれて、その愛らしさに唸ってしまいそうになる。
顔だけは魅力的な猗窩座の側にいても、この炭治郎ならば引けを取らないだろう。


砂糖とミルクがたっぷり入ったコーヒーに口をつける。
うん。かなり甘い。
これならば胃に優しそうだ。おまけに糖分が腹の足しになりそうだ。


「ケーキあるけど食べますか?あ、朝からケーキはあり得ないですかね」
「食べる!」

思わず身を乗り出して叫ぶと、丸く目を見開いた後、炭治郎は盛大に噴き出した。ちょっと食い付きが良すぎたかと恥ずかしくはなるが、口に入るものなら何でも食べたい。

「昨日、素山さんがたくさんもらってきたから、好きなだけ食べていいですよ」
「素山・・・?」
「ああ、猗窩座の名字です。まだ知らなかったですか?」
「・・・・・・・・・」


やっぱり何だか面白くない。
0206やまなしおちなしいみななし2021/07/18(日) 11:44:03.47ID:???
名字まで知っているのだから、間違いなく恋人だろう。
俺にも散々、好き勝手をしている癖に、俺は名字など教えてもらったこともない。
いや、別に、名字が知りたい訳でもないが。


「杏寿郎さん。俺もAV俳優してるんです」
「え。炭治郎が? そんなに愛らしいのに?」
「ありがとうございます。杏寿郎さんは綺麗」
「・・・・・・う」

なに。何だろう、この手慣れた感。年下なのに。
ちょっと負けそうなのだが。いや、すでに負けている。なんとなく会話のやり取りが、猗窩座と向かい合っている時と類似している気がして、俺は落ち着かなかった。


だが炭治郎といい猗窩座といいこんなに綺麗な顔をしているのにAV俳優なんて、どれだけこの業界は潤っているのだろうか、と考えた。こんな人材もったいなさ過ぎる。
炭治郎の乱れた姿を本人を目の前にして想像するのは失礼だが、多分、俺なんかよりもずっと色っぽいだろうし、魅力的だろう。人気がありそうだ。


炭治郎が同業者と言う事は、猗窩座は俺との時のように、炭治郎とも共演してSEXするようになったのだろうか。
本当に節操なしだ。
共演者を片っ端から食っているのかもしれない。
いや本番ですでに食われているのだから、それはあまり問題視するところじゃないのだろうか。
それでも、なんだか気に食わない。



「俺、大ファンだから、そのうち杏寿郎さんと共演したいなぁ」
「・・・・・・ああ。炭治郎だったら、俺もできそうだ」
「ホントですか!? 嬉しい」


お世辞じゃなくてそれは本音。
こんなに愛らしい相手なら、頑張って抱けるかもしれない。
猗窩座に俺だって抱けるところを見せたい気がした。
それに、実は先日も事務所の社長に他のAVに出ることを強く勧められた。まだ申し出は保留にしてあるが、さすがにあまり頑なに断っているのも悪い気がした。

ゲイ用ではなく普通のAVの汁男優を希望したのだが、これだけシリーズもので顔が売れてしまうとさすがにゲイ路線でいくしかないと言われて、正直俺は落ち込んだ。
本当はセクシャリティはいたってノーマルなのだ。何の因果か男にバックを掘られるようになるなんて、絶対親には知られたくない。
まぁ男女どちらが相手でも、周囲にはこのバイトは知られたくないのだが。
早く借金を完済して、この業界から足を洗わないと本気でまずい気がした。二度と、戻れない気がする。
0207やまなしおちなしいみななし2021/07/18(日) 11:46:22.33ID:???
「そういえば、杏寿郎さんはこんなに朝早くから素山さんに何の用ですか?」
「う」
飯を食わせて欲しいとは、さすがにずうずうしくて猗窩座以外には言えない。
「猗窩座はまだ寝ているのか・・・?」
「起こしましょうか?」
「いや。そこまでしなくても・・・別に、俺は」

恋人なのに寛大な炭治郎に感心した。
俺ならば恋人に浮気相手が会いに来たなら、どんな状況だろうが相手を叩き起して問い詰めてしまうだろう。
それとも俺を浮気相手と知らないのかもしれない。それなら迂闊な事は言えないと、俺は唾を飲み込んだ。


「杏寿郎さん。コーヒーのお代わりは?」
天使みたいな風貌だ。
猗窩座も綺麗だと思ったが、この青年も本当に引けを取らない。
二人が絡まれば、さぞかし美しい映像が撮れるだろう。


「杏寿郎さん?」
「あ、す、すまない」


どうやら不躾に見つめ過ぎていたようだ。
くすりと笑ってから、炭治郎は新しいコーヒーを目の前に置いてくれた。そして先程の席に座るのではなく、何故か炭治郎は俺の横に身体を密着して座ってきた。


「・・・狭いな」
「ねぇ、杏寿郎さん。俺、先月発売された『俺の汁を残さず飲め』を見たんですが」
「・・・タイトルを言うのはやめてくれ」
「杏寿郎さんの性器って・・・あ、いや別にいいや」
「え」
その言い方、凄く気になるのだが。

「な、なに。俺の性器がどうした?」
「はい。別に・・・すみません、忘れて下さい。気にしちゃうと可哀想だから」
「ちょ、ちょ、ちょっと」
もう十分気になっているのだが。
と言うか、そこまで言って忘れてくれは、普通有り得ないだろう。
俺、間違いなく今晩眠れないのだが。


「む、むぅ、言いかけてやめないでくれ。俺の・・・性器がどうしたのだ。・・・なにか変なのだろうか・・・?」
「はい・・・まぁ」
「ちょ、ホントに止めてくれないか。その勿体ぶった感じ。教えてくれ、傷つかないから」
「うーん、でも俺の杞憂かもしれないし・・・。ねぇ、ちょっと下着を脱いで見せてくれませんか?」
「え」
0208やまなしおちなしいみななし2021/07/18(日) 12:40:18.80ID:???
俺が凍りつくのはもちろんだ。
この煌々と電気がついた居間で、初対面の相手においそれと性器を見せられるはずがない。


「あ、嫌ならいいんです、ごめんなさい、杏寿郎さん」
「いや、じゃない。脱ぐ。脱ぐから・・・教えてくれ」

慌てて立ち上がるとベルトを急いで外し、ジーンズを下着ごと一気に下げた。
男は度胸だ。脱ぐのには慣れている。
なにしろ、男の沽券にかかわることかもしれないのだ。


今まで性器がどうのと言われたことがないが、プロの目から見ると俺の性器が何かおかしいのかもしれない。猗窩座も教えてくれればいいのに、冷たい奴だ。


「脱ぐの手伝いますね」




いそいそと俺のジーンズを足から抜くのを手伝う炭治郎がほくそ笑んでいたことなど、勿論俺は気付いてもいなかった。
0212やまなしおちなしいみななし2021/07/18(日) 13:50:12.46ID:???
「杏寿郎さん。もう少し脚を開いてくれますか?」
「うううう・・・」



恥ずかしい。
恥ずかしくて死にそうだ。
なんで、こんなにも煌々と電気のついた室内で、それも早朝から、ソファの上で大股を開いて恥部を初対面の相手に見せなければいけないのか。
それも炭治郎はカーペットに膝をつき、脚の間に顔を近づけるといった、俺にとっては憤死ものの姿勢を取っているのだ。
上半身は着衣のまま、下半身だけを脱いでいる姿はさぞや間抜けな事だろう。靴下も、やっぱり脱げば良かった。



「ふーん」
「は、早く・・・言ってくれ。ま、まだ見るのか?」
「あ、ちょっと脚を閉じないでください」
「だ、だって・・・・・・恥ずかしい」

最後は消え入りそうな声で顔を背けて呟くと、炭治郎は満足そうに、どこか意地悪げに小さく笑った。もちろんそっぽを向いていた俺が、炭治郎の人の悪そうな笑みに気付く訳もない。


「あ」

ぴくんと太腿が震えた。
あろうことか、炭治郎が俺の緊張に縮こまった性器に触れたからだ。

「ちょ。おい。炭治郎」
「こんなに小さいんじゃわかりません。少し大きくしてあげます」
「え。・・・さ、触らないでくれ」
「駄目ですか?」
「だ、ダメだろう普通」
「じゃあ自分で大きくしてくれますか? 確か勃った時に気になったんですよね」
「・・・・・・・・・」
0213やまなしおちなしいみななし2021/07/18(日) 13:52:08.85ID:???
こんな状況で、見られながら簡単に大きくできるはずもない。
でも大切な俺の息子の気になる点は、やはり教えて欲しい。
ベテラン汁男優は助監督の指示で簡単に擦って勃ててたことを思い出し、俺はおずおずと自分の昂ぶりに指を添えた。
ゆるゆると動かすと、しばらくするとじんわりと熱がこもってくる。
だがふと見下ろした先に炭治郎の頭があるのに気づくと、途端に集まりだした熱は四散した。
緊張して上手くいかない。


「無理ですか?杏寿郎さん」
「ちょっと・・・待ってくれ」

そうかいやらしいことを考えよう。
だが最近自慰をすることもなかったので、その手のネタは不足している。
なにしろ最近は、3日と開けずに猗窩座に会っていたのだから。
そしてその都度、かなりの頻度で猗窩座とSEXをしていたのだから、正直自分で抜く必要がなかった。

いや、俺はゲイじゃない。
だから男との行為は理不尽なはずなのに、そこは弁の立つ猗窩座に言いくるめられ、気がつくといつも行為後のベッドの中で頭を抱えている始末なのだ。
猗窩座は食事の後、俺の用事がなければそのまま彼のマンションに居座ることを強制し、当然のように俺に悪戯をしかけてくる。
あれが多分曲者なのだ。




『一緒にDVDを見ないか。どうしても見たいのがあるんだ』
『・・・そんなこと言って・・・また俺の出てるヤツだろ。・・・変態』
『違うぞ。レンタルしてきたからな』
『へー。あ、SFか。『遊星からの物体ワニ』・・・おもしろそうだな、いいぞ、付き合おう』
そういいながらも見ているうちに、手に触れてきたり指を絡めたりと猗窩座は俺に構ってくる。
そして気づくといつもソファの上で軽い前戯が始まっているのだ。

『ああ・・・硬くなってきたぞ』
『う、君が触るからっ。DVDが見れないだろ』
『見てていいぞ。俺は勝手に触ってるから』
『あ、ああ、あ。だ、ダメだって、そんなにしたらぁ・・・ぁ・・・ぁあ』
『クク。杏寿郎、凄いことになってるぞ』
『あ、触るな・・・ぁあ・・・あ・・・う。な、なぁ、猗窩座』
『どうした?そろそろ我慢できなくなってきたか?』
『・・・イ・・・きたい』
『本当に辛抱が足りないヤツだな。仕方ないから一度イかせてやろう。その代わり・・・その後で俺のも頼むぞ』
0214やまなしおちなしいみななし2021/07/18(日) 13:53:47.51ID:???
脳裏に浮かんだのは、この部屋での猗窩座との爛れた情事の記憶。
途端に、どくんと下腹部が激しく脈打ち、俺は気恥ずかしさに顔を赤らめた。
猗窩座の手管を思い出して下肢を疼かせるなんて、世も末だ。
本気で、ヤバい。
このままじゃ女性と愉しむことを忘れてしまいそうだ。


『お前・・・濡れ過ぎ』
『あ・・・はぁ・・・女性・・・じゃないのだから』
『お前のカウパー、凄いぞ。気持ち良くてしょうがないのだろ』
『そんな・・・こと、ない』
『ホント、口は素直じゃないな』
『・・・ぁあぁ・・・はぁあ・・・激しぃ。ま、待て・・・ま、猗窩座。・・・ぁう・・・もう、ダメ・・・ぁあああっ』


猗窩座の手管を思い出す。
この部屋でのSEXはプライベートだから、仕事としての猗窩座との行為とは少し違う。
それでも相手を悦ばせることに愉しみを見出しているのは一緒で、散々俺を啼かせるのだ。
肉体は完全に記憶している。
キスから、愛撫のひとつひとつを。


「ああ、いい感じです。杏寿郎さん」
「・・・はぁ・・・はぁ・・・炭治郎?」

そうだった。今目の前にいるのは炭治郎だ。
だが右手を動かしながら夢想したのは猗窩座の姿で、まるで今、直接猗窩座に触れられている気にさえなってしまっていたのだ。

「見せてください」
指を強引に外され、昂ぶりを炭治郎の手に包み込まれて、俺は背筋を戦慄かせた。
他人に触れられるのは、やはり慣れない。


「いいなぁ、うん。形も色も申し分ない。すっごく俺の好み」
「・・・はぁ・・・ぁ・・・炭治郎?」
「ここにホクロがあるんですね。可愛い。食べちゃいたい」
「え。え・・・ぁ、ひっ・・・ちょ、ちょ、炭治郎」
0215やまなしおちなしいみななし2021/07/18(日) 13:55:46.38ID:???
言葉と共に、いきなりぱくりと銜えられ、俺は背筋を反らせた。
反射的に押し返すより先に、感じる箇所を舌と口の輪に刺激されて、あられもない声が漏れてしまう。
なに。やだ。こいつ、うまい。

「・・・ま、待って。・・・ぁふっ・・・炭治郎ぉ・・・」
「味もおいしいです」
「あああぁ・・・しゃべるなっ・・・ぁあ」


銜えられて喋られると、当たる舌がえも言われぬ刺激になって、俺はびくびくと腰を震わせた。
気を良くしたように、炭治郎の頭が下腹部でスライドする。
見事なロングスロープの前に、俺は感じすぎて息も絶え絶えだった。
ヤバい。気持ちいい。
出そう。我慢できない。

こんな年下に翻弄されるなんて、とちらりと屈辱的な考えが脳裏をよぎるが、過ぎる快楽の前にすぐさま何も考えられなくなる。
『ホント、快楽に弱いな』
猗窩座の冷ややかで艶のある声が耳奥に蘇る。


「ぁあ・・・ぁ・・・あ・・・猗窩座」

覚えのある絶頂の波の前に腹部を震わせながら、俺は誰の口かも分からぬほどに意識を混濁させ、愉悦の蜜を吐き出してしまっていた。

肩で激しく息をしながら、整わぬ呼吸を押さえるために唇を舌で湿らせる。
俺は、荒い息をつきながら、半ば茫然としていた。
何が起きたのか、あまりの急展開に脳味噌が対処できない。


俺は、イってしまったのか? 炭治郎の口に?
炭治郎は、それを飲んだのか?
0216やまなしおちなしいみななし2021/07/18(日) 14:20:17.52ID:???
途端に、ポンと音がしそうなほどに、顔が赤くなるのが分かった。耳が痛いほど熱い。
炭治郎はその俺の顔を見て、にっこりと綺麗に笑った。


「杏寿郎さんの濃くて美味しい」
「・・・・・・・・・」

憤死しそうだ。
どこのAVの台詞だ。
唖然としている俺の脚の間に再び沈む頭が、俺の柔らかくなった肉の先端に口接けて、もう一度口腔に招き入れようとする。俺は慌ててその頭を引き剥がした。


「い、痛いですよ、杏寿郎さん」
「・・・きみっ・・・信じられないっ」
叫ぶと、きょとんとした顔。その顔が半端なく可愛い。

「何でですか? 気持ち良かったでしょ?もっと愉しませてあげますよ」
「あ、猗窩座が隣で寝ているんだぞ」
「だからですよ。起きるとうるさいから、今がチャンスです」
「え。え。あ、やめてくれっ」
「大丈夫。俺もうまいんです。俺も最近シリーズものの話が来てるくらいなんですよ。共演してください、杏寿郎さん」
「あ、こら」


服を手繰り上げて侵入してきた指が、乳首を探り当てきゅっと抓まれる。じんとした痺れに、俺はかぶりを振った。炭治郎が音を立ててへそにキスをする。
すっかりペースは炭治郎のものだ。このままじゃヤバい。
押し切られて最後までしてしまいそうだ。
仕事じゃないのに男を抱く趣味は俺にはない。どれだけ炭治郎が可愛くても、それには応えられない。
0217やまなしおちなしいみななし2021/07/18(日) 14:24:16.97ID:???
「な、炭治郎。今度、共演するから。今日は止めとこう」
「え、嬉しい。俺のに出てくれるんですか?」
「このままだったら、俺、君の愛らしい顔を殴ってしまいそうだから、退いてくれ」
「殴られるのは嫌です」
「な?そうだろう?」
「・・・・・・いや。殴るべきだろ」


ふいに掛けられる耳に馴染んだ冷ややかな声に、俺はぎくりと身を強張らせた。

炭治郎の身体もふいに強張る。
反射的に声の方に顔を向けると、居間の入り口に憮然と立つ猗窩座の姿を見出し、ごくりと俺の喉が鳴った。
不穏な猗窩座のオーラ。
寝起きの機嫌があまり良くない猗窩座だが、今回のは今までで一番強烈な気がした。
目が据わっている。


俺の身体の上に半ば乗りかかっていた炭治郎は、ちっと短く舌打ちして、身を離した。

「おはよう。素山さん」
「おはようじゃない。どーいうことか説明しろ、炭治郎」

気配が半端なく不穏だ。部屋の温度が1℃下がった気さえする。
だが猗窩座のそんな表情を見ても、炭治郎は平然としたものだった。
軽く肩を竦めて、ふてぶてしいほどの笑みをその頬に浮かべる炭治郎。
その表情には、俺の方が戸惑ってしまった。
先程まで俺に見せていた天使の笑みとの差は大きい。


「起きるのが早いよ、素山さん。ちょっと朝食を取ろうと思っただけなのに」
「・・・ふざけんな。あ?・・・朝食? 炭治郎・・・杏寿郎のを飲んだな」
「ごちそうさま」


途端に、凄い眼で猗窩座に睨まれて、俺は居心地が悪くなった。
これは、恋人達の痴情の縺れというやつだろうか。
もしかして俺は間男なのか。
0218やまなしおちなしいみななし2021/07/18(日) 14:25:12.09ID:???
「す、すまん。猗窩座」

猗窩座の恋人に手を出したと思われたのだろうか。
でも君だって恋人がいるのに俺を抱くじゃないか。
俺には名字すら教えてくれないじゃないか、とぐるぐると色んな言葉が俺の頭を駆け巡る。
だがどれ一つ言葉にしない前に、俺は近づいてきた猗窩座に強引に腕を引かれ立たされて、そのまま引きずられるように寝室に連れて行かれた。


眩暈がしそうに腹が減っているので、朝ごはんを食わせて欲しいとは、とても言い出せる雰囲気ではない。
俺は仕方がないので押し黙って、素直に猗窩座に従うしかなかった。


「・・・お仕置きだな」

猗窩座がぽつりと呟いた声は、幸せにも俺の耳には届かなかった。
■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています

ニューススポーツなんでも実況