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【穴柱】煉獄杏寿郎スケベ雑談スレ Part3
■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています
0001やまなしおちなしいみななし2021/06/20(日) 19:13:19.02ID:???
前スレで長文荒らしが湧き、めでたく次スレおかわりとなりました

煉獄兄さんのスケベ話専用
どんなエグい話でもおk
ただの雑談は他所で
長文貼りまんさんは出入禁止

次スレは970過ぎ又は荒らしが来たらスレ立て準備で

●注意事項
このスレは荒らすと増えます
荒らしたら「次スレおかわり」の合図です

※前スレ
【穴柱】煉獄杏寿郎スケベ雑談スレ Part.2
https://phoebe.bbspink.com/test/read.cgi/801saloon/1619064662/
0004人魚保管倉庫2021/06/20(日) 20:09:11.61ID:???
「人魚を見てみたい」

常日頃からそう思い続けていた杏寿郎は、ある日、友人から人魚狩りに行かないかと誘われる。
人魚狩りの参加者がみな、高額な宝石『人魚の涙』が目当てである一方、ただ一人違う目的を持つ杏寿郎。
同行者たちと向かった人魚の群生地――人魚の棲む絶海の孤島で、杏寿郎は、ひとりの孤独な狩人と出会う。

人魚の涙は、非常に貴重な宝石で、高値で取引される。
死んだ化石の産物ではない、いまも生きている生物からのみ採取できる宝石なので、なかなか市場にも出回らない人魚の涙は、どんなに金を積んでも、たやすく手に入るものではなかった。

 人魚の涙を欲しがる富裕層は多い。
そして、その金にまみれた欲望を満たすべく、命懸けで人魚の涙を採取する人々もいた。
彼らは、自分たちだけが知っている人魚の群生地に赴き、狩猟した人魚から涙を手に入れ、一攫千金を手にするというが、それは、だれにでもできることではない。
人魚の狩猟は、本当に危険な、それこそ命懸けの行為として広く知られていたからだ。
0009人魚保管倉庫2021/06/20(日) 20:33:23.36ID:???
「人魚を見てみたい」

常日頃からそう思い続けていた杏寿郎は、ある日、友人から人魚狩りに行かないかと誘われる。
人魚狩りの参加者がみな、高額な宝石『人魚の涙』が目当てである一方、ただ一人違う目的を持つ杏寿郎。
同行者たちと向かった人魚の群生地――人魚の棲む絶海の孤島で、杏寿郎は、ひとりの孤独な狩人と出会う。

人魚の涙は、非常に貴重な宝石で、高値で取引される。
死んだ化石の産物ではない、いまも生きている生物からのみ採取できる宝石なので、なかなか市場にも出回らない人魚の涙は、どんなに金を積んでも、たやすく手に入るものではなかった。

 人魚の涙を欲しがる富裕層は多い。
そして、その金にまみれた欲望を満たすべく、命懸けで人魚の涙を採取する人々もいた。
彼らは、自分たちだけが知っている人魚の群生地に赴き、狩猟した人魚から涙を手に入れ、一攫千金を手にするというが、それは、だれにでもできることではない。
人魚の狩猟は、本当に危険な、それこそ命懸けの行為として広く知られていたからだ。
0013人魚保管倉庫2021/06/20(日) 20:38:20.28ID:???
 人魚は人を襲う。
単に凶暴なだけなら、むしろ話は簡単だった 。
有史以来、人間は武器の力を借りて、どんな猛獣にでも勝利してきたのだから。
 しかし、人魚は人を惑わす。
誘惑し、魅了して、人間を完全に無力な存在にした後、水の中へ引きずり込むのだ。そのような相手には、いかなる武器も通用しない。
どんなに素晴らしい装備であっても、それを強力な武器にするのか、または無用な鉄塊にするのかは、結局、それを操作する人間に懸かっているのだから。
 人魚の誘惑に勝つほどの強い心の持ち主は、なかなかいないのだと言う。
だから人魚狩りは、それこそ命懸けの行為だった。
政府すらも干渉を憚る人魚は、資本主義の先端に立つ宝石を生産する存在であるにも関わらず、いまも伝説のままで残り続けていた。
大抵の人間は、なによりも命を惜しむからだ。
0015やまなしおちなしいみななし2021/06/20(日) 20:39:59.19ID:???
煉獄のアニキィのスレが増えてアホ晒すだけだからええやろ
池沼アニキにお似合いや

保管支援
0019人魚保管倉庫2021/06/20(日) 20:44:33.81ID:???
杏寿郎を人魚狩りに誘ったのは、大学時代の友人だった。
一攫千金のチャンスだと、一緒に行かないかという友人の言葉に、杏寿郎は興味を惹かれた。別に金が必要だったわけではない。ただ常日頃からずっと、人魚が見てみたいと思っていたのだ。
 その友人も杏寿郎も、人魚の危険性について、あまりよくわかっていなかった。大抵の人がそうだった。
ただ人魚を見たという話を伝え聞いたのみ。実際に人魚を見た人が少ない以上、人魚の危険性は、ただ口伝てに広まった都市伝説程度の恐怖しか齎さなかったのだ。
 むしろ杏寿郎は、人魚に恐怖よりも興味を感じていた。
限りなく美しい顔と声をしているらしい。
人間を死にまで惑わす美しさだなんて、いったいどんなに美しいんだろう……。
好奇心に駆られて、杏寿郎は友人の提案に頷いた。


「いま向かっている人魚の群生地はな、俺たちしか知らないとびっきりの穴場なんだぞ」
0020やまなしおちなしいみななし2021/06/20(日) 20:46:56.61ID:???
わざわざこっちにコピペしなくても前スレを保管倉庫として残してこっちを荒らせばいいんじゃないの?まどっちでもええけど
0023人魚保管倉庫2021/06/20(日) 21:04:16.08ID:???
隊長が意気揚々と言った。
絶えず海の中を移動している人魚の群れが、数ヶ月間、一ヶ所に留まって群生地を作ることがあるのだが、いま向かっている目的地が、まさにそういう場所らしい。
 人魚狩りの同行者たちは、みな荒くれ者だった。
ほとんどが船乗りで、杏寿郎と友人は、もっとも若い方に属している。
 隊長は、多額の借金を抱え込んでいるらしい。たった一つ残った船も強制執行が間近で、この船すらなくなったら自殺するしかないと思ったところ、どうせ死ぬのなら、人魚狩りにでも賭けてみることにしたのだ。
ほかの人々も似たような事情だった。命よりも金が必要な人々。
出来心で消費者金融に手を出したのが運の尽きだった友人も、やはり同じような事情だった。
 そのような人々の前で、杏寿郎が人魚狩りに出向いた理由など、言えるはずもない。
ただの贅沢にしか思えない理由を話して、笑いものにされたくはなかった。
0026人魚保管倉庫2021/06/20(日) 21:06:47.13ID:???
黒い尾の雄は、無事に成長して雌と交接し、また別の雄を産んだ。
人魚同士での初めての生殖だった。
その間に生まれた雄も無事に成長し、ほかの人魚と交接して、また別の雄を産む。
雄は雄を産み、雄はまた別の雄を産んだ。
人魚同士の交接で産まれた人魚は、すべてが雄だった。
人魚たちがこの異常現象に気づいたのは、かなりの時間が経った後のことである。
すでに人魚たちは、人間のいる陸から遠ざかっており、自然に同族間の交接を行っていた。
 雌の人魚たちは、陸に戻り、もう一度人間の男を拐ってくる。
しかし、一度雄と交接した人魚は、雄しか産めなくなっていた。
その胤が、同族のものであれ、人魚のものであれ。
 次に、雄の人魚たちが、陸から人間の女を拐ってくる。
しかし、人間の女は、陸を離れた場所で、臨月まで生き延びることができなかった。
人間の女から人魚の子を産ませることは、人魚の力では不可能だったのである。

 繁殖できる人魚の数は、どんどん減少していった。
そして、終いには、雄の人魚ばかりが残る。
そして、最後の雄が死んだ瞬間に、人魚は、この地上から姿を消した。
 人魚の絶滅理由について、人々は、だれも明確な答えを挙げることができなかった。
汚染した地球環境の変化による突然変異では、などと、憶測に基づく根拠のない議論ばかりが交わされる。
そして、時間は流れ、人魚の存在を知る者より、知らない者の数の方が増えた。さらに年月が経つと、人々は人魚の存在を信じなくなった。
遥か昔に狩人たちが残した人魚の記録は、上手くできたフィクションとして、人々の娯楽になった。
その本を読んだ母親が、子供たちに人魚の伝説を語り聞かせる。
そうして人魚は、世間と人々の記憶から、虚像へと化したのである。

 神秘的な黒い尾を持つ年老いた雌の人魚は、一際長い寿命を生きた。
自分の胤が種族繁殖の希望になったかと思いきや、呪いに転じるまでの長い時間、彼女はなにも言わずに沈黙を守っていた。
 そして、生涯最後の日、彼女は、光が消えていく瞳で、遠い昔に出会い、呪わしい胤の父になった人間の男を思い出す。
そして、仕方のないことだと嗄れた声で呟き、やがて静かに目を閉じた。



0055猗窩煉 ◆8EumQvmuIU 2021/06/21(月) 21:51:53.97ID:???
「人魚を見てみたい」

常日頃からそう思い続けていた杏寿郎は、ある日、友人から人魚狩りに行かないかと誘われる。
人魚狩りの参加者がみな、高額な宝石『人魚の涙』が目当てである一方、ただ一人違う目的を持つ杏寿郎。
同行者たちと向かった人魚の群生地――人魚の棲む絶海の孤島で、杏寿郎は、ひとりの孤独な狩人と出会う。

人魚の涙は、非常に貴重な宝石で、高値で取引される。
死んだ化石の産物ではない、いまも生きている生物からのみ採取できる宝石なので、なかなか市場にも出回らない人魚の涙は、どんなに金を積んでも、たやすく手に入るものではなかった。

 人魚の涙を欲しがる富裕層は多い。
そして、その金にまみれた欲望を満たすべく、命懸けで人魚の涙を採取する人々もいた。
彼らは、自分たちだけが知っている人魚の群生地に赴き、狩猟した人魚から涙を手に入れ、一攫千金を手にするというが、それは、だれにでもできることではない。
人魚の狩猟は、本当に危険な、それこそ命懸けの行為として広く知られていたからだ。
0056猗窩煉 ◆8EumQvmuIU 2021/06/21(月) 21:52:21.88ID:???
杏寿郎を人魚狩りに誘ったのは、大学時代の友人だった。
一攫千金のチャンスだと、一緒に行かないかという友人の言葉に、杏寿郎は興味を惹かれた。別に金が必要だったわけではない。ただ常日頃からずっと、人魚が見てみたいと思っていたのだ。
 その友人も杏寿郎も、人魚の危険性について、あまりよくわかっていなかった。大抵の人がそうだった。
ただ人魚を見たという話を伝え聞いたのみ。実際に人魚を見た人が少ない以上、人魚の危険性は、ただ口伝てに広まった都市伝説程度の恐怖しか齎さなかったのだ。
 むしろ杏寿郎は、人魚に恐怖よりも興味を感じていた。
限りなく美しい顔と声をしているらしい。
人間を死にまで惑わす美しさだなんて、いったいどんなに美しいんだろう……。
好奇心に駆られて、杏寿郎は友人の提案に頷いた。


「いま向かっている人魚の群生地はな、俺たちしか知らないとびっきりの穴場なんだぞ」
0060やまなしおちなしいみななし2021/06/21(月) 23:52:27.51ID:???
名作だし渋で保存公開したらいいのに
なんでしないの?渋に嫌な思い出でもあるのかな
0065やまなしおちなしいみななし2021/06/22(火) 15:52:45.96ID:???
名作だから渋に保存&公開は無理ですか?
このままだと人に勧めにくい
もったいない
夜の海のキスシーンもストーリーも綺麗なのに
0068やまなしおちなしいみななし2021/06/23(水) 12:35:39.02ID:???
面白いと言われてたので人魚の話、一気に読んだ
ハッピーエンドになるまであともうちょっとだったのに…
面白かったけどもうちょっと救いがある方が好みかも
でも無料で読ませてくれてありがとう
0071やまなしおちなしいみななし2021/06/23(水) 17:42:09.83ID:???
しばらくレスもなかった尻取りで消費するだけのスレで何いってんだ

興味なかった空き地でも
人がお茶会開いて人気になると文句つけるお前みたいなのが世の中をつまらなくしてるんよな
才能あるやつ、面白いやつが正義
0079やまなしおちなしいみななし2021/06/23(水) 19:52:14.57ID:???
>>71
やったのはただの長文オナニーショーやろ
褒められたいなら新大久保の道ばたでやってくればええで
0088やまなしおちなしいみななし2021/07/04(日) 01:12:06.42ID:???
人間、死ぬ気になればできないことはないと思っている。


死んだ方がましだ、という言葉を巷で使う人はいるが、俺は本気じゃないにしろその台詞が好きではなかった。
死んだらそこで総てがおしまいなのだ。
一度しかない人生を、決して自らの手で終わりにしたくなどない。
その時どれほど辛いことがあったとしても、それは永劫に続くはずもなく、未来ではそんなことがあったと感慨に浸りながら、思い出すこともできるかもしれない。

そう思って、何事も取り組むようにしている。
決して後ろ向きにならないように。
それが、俺、煉獄杏寿郎のポリシーだった。



「じゃあ、そこで脱いでみて。杏寿郎君」
衆人環視の中、助監督にそう言われて俺はきゅっと唇を噛みしめて、自分の衣服のボタンに手を掛けた。
無意識に指が震えそうになるが、内心で自分を叱咤して気持ちを奮い起こす。
衆人環視と言っても杏寿郎に意識を向けているのは数人で、後は部屋の中で忙しなく動き回っている。
撮影現場という場所が初めてだったので、周囲のスタッフの人数が適当なものかも分からないし、この喧騒の中での面接も妥当なものかは分からなかった。


だが脱げというからには脱ぐしかない。
俺はここにお金を稼ぎに来ているのだから。

「いい身体だね。綺麗な筋肉だ。何かスポーツでもしてるの?」
「工事現場で働いています」
「ああ、ガテン系ね。うん、いいね。需要がありそうだ。下も脱いで。下着もね」

言われて、スウェットパンツを下着ごと一気に下げ、全裸になる。靴下だけ履いている姿が妙に間抜けだが、今更靴下を脱ぐのも変な気がして、衣類を手から落としながら助監督の前で身体を晒す。
まだ歳若い助監督は不躾に俺の身体を舐めるように眺め、それから満足そうに腕を組んだ。
0089やまなしおちなしいみななし2021/07/04(日) 01:16:11.53ID:???
「うん。合格。今日はこれから撮影だけど、参加できるよね?」
「よろしくお願いします」

全裸で深々と頭を下げる。
どうしても今週中にまとまった金額が必要なのだ。
背に腹は代えられない。これが俺の出した答えだった。



起業する友人の保証人になったのは2年前だった。
そしてその友人が多額の借金を残したまま姿をくらませたのはちょうど1年後。それから地獄のような取り立てが始まった。
天涯孤独だった友人と違い、俺には護るべき家族も親戚もいる。もしも俺が逃げ出せば家族に迷惑がかかると闇金のやくざに脅かされ、気づいた時には雁字搦めの生活に陥っていた。

奴らの遣り方は、生かさず殺さずだ。
会社に通いながら夜は夜間工事のバイトやバーのウェイターをして日銭を稼ぎ、それを常に吐き出している。月額かなりの金額を返済に充てているが、元本が減る様子は殆どない。杏寿郎が返しているのは日々膨れていく利子の部分だけだった。
さすがにそろそろ僅かながらの蓄えも底をつく頃だった。
それを見越したように、臓器を売るって手もあるんだよ、と先日、猫なで声で言われた時はさすがに背中が寒くなった。


こうなれば最早仕事を選んでいられない。
手っ取り早く金銭を稼げて違法ではない仕事がないかとバーの仲間に相談したところ、紹介されたのがAV俳優専門のプロダクションだった。
履歴書を持って行くだけで簡単に登録をした俺は、3日前の夜にいきなり仕事の電話を受け、撮影現場と言われ指定されたラブホテルに一人でやってきたのだった。
0090やまなしおちなしいみななし2021/07/04(日) 05:43:34.55ID:???
「ところで・・・杏寿郎君。きみ、ゲイ?」
「む?」
「いや・・・今日の仕事内容を聞いていると思うけど、ゲイフィルムだけど平気?」
「・・・聞いていないのだが」
「え、困ったな。男相手に勃つかな?」
「俺・・・汁男優って聞いてきたのだが。男を・・・抱くのだろうか?」
「あー、困ったな。今回のコンセプト、聞いてないの?」
「1回射精で1万5千円と聞いてきたのだが」
「うん。ゲイフィルムだから相場がイイの。でも今回の『今日の猗窩座くん』は珍しい汁男優がメインのシリーズもので、欲しかったのは穴男優なんだけど」


さすがに衝撃の事実に、俺は唾を飲み込んだ。
男に突っ込むのもできるか分からないのに、いきなりの逆の立場は明らかに抵抗がある。
俺の逡巡に助監督は頭を掻きながら、顔を覗き込んできた。

「杏寿郎君はかっこいいし、できればお願いしたいんだけど。それにゲイじゃないなら勃つかどうかも分からないし、穴男の方が楽だよ」
「いくらだろうか・・・穴男優っていくらもらえますか?」
「今日のは人気シリーズものだから20万。頑張ってくれたらもう少し出せると思うよ。その代わり本番ありだけど」

その金額はかなり魅力的な申し出だった。
今は喉から手が出るほどに欲しい金額だ。
0091やまなしおちなしいみななし2021/07/04(日) 05:53:37.83ID:???
「顔・・・出ますか?」
「顔は大事だからね。でもまずいなら、極力譲歩するよ。なにしろ主役は猗窩座君だから」

ふざけたタイトルだと思う。
何が、今日の猗窩座君、だ。
そのネーミングセンスを本気で疑う。

「どうする?」
「お願いします」
だが、そういうしか俺にはできなかった。
死ぬ気になれば何だってできる、心の中でそう呟きながら。




準備して、といちじく浣腸を渡された時は、本気で逃げたくなったが、脚に力を入れて思い留まる。
頑張れ、煉獄杏寿郎。
お前が頑張らなくてどうする、と心の中で発破をかける。


主演は猗窩座君という汁男優で、相手は俺一人ではないのがまだも救いだった。
後で聞いた話によると、他の男優は絡みの具合でも違うが10万が報酬の上限だったらしいから、俺に払われる金額は破格の値段だ。
どうやら俺のようなタイプのネコ役が珍しいのか、写真選考から監督にかなり気に入られていたらしい。

身体の中も外も念入りに洗い、バスローブ姿で緊張して控室扱いの隣の部屋で待っていると、ドアが軽くノックされ俺はぎくりと身を強張らせた。
「杏寿郎さん、次、出番です。スタンバイお願いします」

逃げ出せるなら、逃げ出したい。
安くても、女性相手のAVの汁男優に変更してもらおうかと弱気が顔を出しそうになるので、両手で自分の頬を挟んで気合いを入れて数度叩いた。
0092やまなしおちなしいみななし2021/07/04(日) 06:01:03.07ID:???
現場のスプリングのきいたベッドの上では、まだも前の撮影が行われていた。
嘘臭いほどの喘ぎ声。
明らかな男の、野太い声に鳥肌が立ってしまう。
スタッフが用意してくれた折りたたみの椅子に座りながら、拳を握りしめてベッドの上を睨みつける。
そこには全裸の男優がふたり。四つん這いの男を、背後から一人の男が責めていた。
忙しない腰の動き。間違いなく本当に挿入している。血の気が引きそうになる。

震える拳を口元に当て、呻きが漏れるのを抑える。
鳥肌はまだも治まらない。
忙しなく動くスタッフにとっては、あくまでも仕事らしく、照明もカメラもいたって真剣で、そこだけ見れば普通の撮影現場と遜色はないだろう。


「初めてか?」


ふいに掛けられた声に、俺は夢から覚めた人のように数度瞬きをしてから、ぎこちなく顔を横に向けた。
緊張しすぎていて気付かなかったが、俺の横に同じ折りたたみの椅子にバスローブ姿で腰掛けている男がいた。

ここにいるからには彼もAV男優なのだろうが、こんな場所に不似合いなほどに整った顔をしていて、俺は驚いて彼の顔から眼をそらせなかった。
それをどう受け取ったのか、肩を竦めて彼が笑う。

「何だ?何か俺の顔についているか?」
「あ。いいや・・・男優さんだろうか?」
「当然だろ。ここにいるんだから」
微かに鼻で笑われる。
その歪めた微笑はちょっと人が悪く映る。綺麗な顔をしているのだから、もっと優しく笑えばいいのに、と俺は思った。



こんな場所にいるよりモデルか何かをした方がいいのではないかと思った。それほどまでに顔立ちに華がある。それとも彼も俺のように逼迫した理由があるのだろうか。


その時、ベッドの上からひときわ高い声が上がって、俺はぎくりと身を強張らせた。
俺に、あんな声が出せるとは思えない。
「見かけない顔だな。どこの事務所だ?」
「き、鬼滅企画」
「は。あのふざけた名前の事務所。よくそんなところと契約したな。」
「・・・だって他に知らなかったのだ・・・どうしても金が欲しくて」
「まぁ金さえ貰えればどうだっていいよな。ちょっといないタイプだから珍しいと思ったが・・・まぁ、どうでもいいが」
0093やまなしおちなしいみななし2021/07/04(日) 06:05:13.58ID:???
『はい、そのまま中で出して〜』
メガホンから気の抜けるような命令が飛ぶ。
命令に忠実に男優は激しく腰を動かして、ややあって呻きと共に自分を解放したようだった。注文通りに出すことができるなんて、さすが男優だと感心する。
俺にはそんな芸当はできそうにない。


汁男優主演といってたから、あの男が相手かと思って俺はうんざりした。
あれが、人気AV男優猗窩座か。
あまりパッとしない。
短い髪を茶色に染めた彼は、いかにもゲイにもてそうな鍛えられた肉体をしているが、所詮ゲイではないので正視に耐えられない。汗で濡れててらてら光る肉体を見ていると、気分が悪くなる。
あんな男に、突っ込まれなければいけないのか。


『はい、カット』
終了を知らせる声に、俺の緊張は否応もなく高まった。
次は俺の番だ。

「お前、緊張しすぎ。もっと力を抜かないと、撮影中に気分が悪くなるぞ」
「むぅ・・・そんなこと言われても」
「杏寿郎さん、この服に着替えてもらえますか」

スタッフが折りたたんだ服を持ってくる。それは定番のスーツだった。
コンセプトはリーマンの禁断の行為らしい。
どうせすぐ脱ぐけどね、と渡されて、のろのろと衣装をつける。
渡された下着は恥ずかしいほどに布の少ないビキニパンツで、これならいっそ着けない方がましだと思ってしまう。


先程まで隣にいた男は監督に呼ばれたのか、側に言ってモニターを見ながら話をしている。その手慣れた感じに驚きは隠せない。
こんな場所には無縁な雰囲気で、経験は豊富そうだ。
彼も俺の次の穴男優なのだろうか。あんなに綺麗な男なら、抱いてみたいと思う奴もいるかもしれない。
俺も、ベッドの上の猗窩座よりも彼となら出来るかもしれない、とそう思った。
あれだけ綺麗なら頑張れば勃つかもしれない。でも監督の言う通りに射精はできそうにないから、やっぱり汁男にはなれないだろうが。
0094やまなしおちなしいみななし2021/07/04(日) 06:07:13.15ID:???
「杏寿郎君」
助監督に簡単な説明を受ける。
簡単なコンテのような脚本があるだけで、俺は猗窩座の会社の同僚で酔わされてホテルに連れ込まれた設定だとだけ教えられた。
設定さえ守れば後の台詞等はアドリブでいいらしい。

「あ、これだけ、言ってね。うんとエロく」
渡された台詞は眩暈がするほどに破廉恥なもので、俺は頭を抱えた。
「ノンケ設定だから地でいいよ。ちょっとぐらい抵抗したっていいし」
「・・・むぅ」
「でも挿入の時は、カメラに向けて自分の両手で尻の穴は開いてね」
「・・・・・・・・・」
「心配しなくていいから。尻は性器扱いにならないから汁を垂らすところもノーカットでいけるから」
本気で眩暈がしてきた。
逃げ出せるならば、今すぐに逃げ出したい。



「泣そうだぞ、お前」

ふいに掛けられる声。
先程の男だと思って振り返ると、そこにはモデル張りにスーツを着こなした先程の男の姿。
一瞬見惚れてしまい、俺は気恥ずかしくなり慌てて視線を逸らした。
「かっこいいな。スーツ、似合ってるぞ」
その相手にそう褒められて、耳が熱くなってくる。
「男相手にフェラしたことあるか?」
だがその唇をつく言葉は、モデルとは程遠い内容だった。

「あ、あるわけないだろう!」
「じゃあ、歯をあてないように気をつけてくれ。使い物にならなくなったら困るからな」
「え?」
「後ろはちゃんと解してあるよな? 掛けられる時間が少ないから、解してないと初めてなら辛いぞ。可哀想だが、ちょっと解す程度で入れるからな」
「え、え?」
「お前・・・口大丈夫か・・・。俺の、結構でかいぞ。入るか・・・?」
「え、え、え、ええええっ!!」
『猗窩座さん、杏寿郎さん、スタンバイお願いします』




二人に向けて掛けられる声に、俺は顰蹙を買うほどの大きな悲鳴を上げていた。
0095やまなしおちなしいみななし2021/07/04(日) 06:17:29.06ID:???
人間、死ぬ気になればやれないことはない。
それは、俺、煉獄杏寿郎の持論だ。
持論だ。持論だが・・・。
そう思っていても、生理的に受け付けない物事が存在するのも事実だし、身体が無意識に逃げを打ってしまうのも、それはどうしようもないことだった。


「ま、ま、まて。ま、ま、まってまって」
「・・・うるさい・・・」
「いや、ちょっと・・・わ、本当に。あ、無理、ああ、ちょ、ちょっと」
「・・・いい加減にしてくれないか・・・本気で往生際が悪いんだが」


乱れたスーツの前を掛け合わすようにしながら、懸命に目の前の男を押しのけようと足掻いてると、男の端整な眉間に深い皺。
眼力、半端ない。
それにブルリと震えて腕の力を抜こうと試みるが、無意識に突っぱねる手を外すことはできない。
頭では理解しているのだ。金のために俺はここにいて、選択肢は残されていないのだと。
だが身体はあくまでも正直で、腰は引けるし、相手に触れられるのも鳥肌さえ立ちそうだ。
目の前の、こんな場所にいるのが不似合いなモデル張りの貌を持つ男、猗窩座はそんな杏寿郎の片手に自分の指を絡めぎゅっと握ってきた。

「大丈夫、俺、上手いから。気持良くさせてやるから」

耳元に唇を寄せられ、そっと囁かれる。もちろんべろりと耳の孔を舐められるオプション付きで。
声にならない悲鳴を上げる杏寿郎の肌蹴た胸元に滑り込む、悪戯な指。目的は何よりもはっきりしている。
この業界に長いのか、この貌で、この手際の良さ。あれよあれよといううちに服のボタンは外され、ズボンのファスナーまで下ろされている始末だ。
その目まぐるしさに、ついていけない。俺の鼻息さえ荒くなる。

「む、む、ムリ、無理だ!」
男の指に乳首をきゅっと掴まれた途端、頭の中がスパークした。反射的に腕が動く。
あ、と青ざめた時にはもう遅かった。
俺の繰り出した拳は、綺麗に猗窩座の鳩尾に食い込んでいた。
0096やまなしおちなしいみななし2021/07/04(日) 07:32:19.11ID:???
「カット!!」
慌ててかかる助監督の声と、俺に縋りついた形で猗窩座の二つ折りに曲がった身体が床に沈むのは殆ど同時だった。




主演男優が周囲のスタッフに看病されながら痛みに唸っている横で、俺はこってりと助監督に叱られた。
そりゃそうだろう。看板男優を殴る共演者なんて聞いたこともないはずだ。

しゅんと項垂れて猗窩座に顔を向けると、彼もどうにか浮上できたようで、スタッフに汗を拭かれメイクを直されていた。
浮かんでいるのは脂汗か。よほど痛かったのだろう。



「・・・申し訳なかった」
深々と頭を下げる俺に下されるのは、ツンドラ並みに凍えた視線。当然のこととはいえ、身が凍りそうだ。
「本当に申し訳ない」
「素人が興味本位で参加するほど、迷惑な事はないんだが」
「・・・次は頑張るので」
「は? 頑張る必要ないが。監督、こいつとあっちの可愛い子とチェンジしてくれ」


冷たい物言いに唇を引き結んで猗窩座を見ると、猗窩座は冗談ではなく本気で相手役の交替を希望しているようだった。
指された小柄な男の子が嬉々として立ち上がり、急いで走り寄ってくる。

「ぼ、僕ですか!? 嬉しいです!! 僕、以前からずっと猗窩座さんの大ファンで。猗窩座さんに抱かれたくて、今回も申し込んだんです!今回絡みがないって聞かされて落ち込んでたんです」
「ああ、それはどーも」
「猗窩座さんのねっちっこい前戯も大好きなんですが、あのイマラチオする時のドSの表情とか、喉の奥に出す時のあの肉食系の眼差しとか、顔に掛ける時の・・・」
「・・・もういいから黙ってくれ」

猗窩座に縋りつくように言う、女の子めいた顔立ちの、それでも顔を裏切る筋肉質の男を、俺は唖然と見つめていた。内容がディープ過ぎて頭が単語を拒否している。
男相手のイマラチオ。イマラチオって・・・あれだよな。あの激しいの。
・・・勘弁して欲しい。


「ということだから。杏寿郎さん、もう頑張らなくて結構だ。それでいいよな、助監督」
「え、勿体ないなぁ、せっかくの逸材なのに」
「じゃあ、お前、続けての撮影で悪いが、準備してもらえるか? 前の男の精液は出してこいよ、俺、他人のものが垂れてる尻の穴舐めたくないから」
「はい!すぐに!」

そそくさとその場を離れる穴男優を、俺は茫然と見ていた。
与り知らぬところで進められる話。どうしてよいのか分からなくて、ぼんやりと猗窩座の貌を見つめていると、視線に気づいた猗窩座はあからさまに眉間を寄せ、迷惑そうに顎をしゃくった。
0097やまなしおちなしいみななし2021/07/04(日) 07:35:17.48ID:???
「まだいたのか? もういいぞ」
「え?」
「だから・・・相手役を替えたんだ。もう帰ったらどうだ?」
「でも・・・俺・・・金・・・」

金。金がいるのだ、どうしても。
そうだ、どうしてもだ。
心に決めてきたはずだ、煉獄杏寿郎。
どんなことでもする覚悟で、今この場に来たのだ。


「つ、次はちゃんとやる! もう一度チャンスをくれないか」
直立不動で深々と猗窩座と助監督に頭を下げる。ここで帰されても1円も貰えないのは分かっていた。ここですごすご帰ると、二つある腎臓が一つになるかもしれない。親からもらった大切な身体に傷をつける訳にはいかない。


「うーん、僕としては杏寿郎君にぜひ頑張ってもらいたいんだけどねぇ、猗窩座君が」
頭を掻く助監督の言葉を受けて、俺は猗窩座に向き直って再び頭を下げた。どうしてもこの仕事を失う訳にいかない。
だが猗窩座の眼差しは、やはり冷たかった。
なまじ顔が良いから、そんな表情をすると凄味が出る。


「AVだからって馬鹿にしすぎ。覚悟が足りないんだよ。ここにいる皆の真剣さなんてお前には伝わってないんだろうな。皆、これで食ってるんだ。ホント・・・ふざけるな。仕事ならちゃんと割り切れ。遊ぶ金欲しさの甘えた感覚で来てるなら、とっとと帰ってくれ」
「・・・申し訳ない」

確かに猗窩座の言う通りだ。
仕事に貴賎はない。
それに杏寿郎は一旦覚悟を決めたのだ。男に二言はない。ここまで来て逃げ腰など、男、煉獄杏寿郎の沽券にかかわる。
俺は気合を入れるために、手のひらで自分の頬を力いっぱい叩いた。
呆れたような猗窩座の眼差しは、この際無視をする。


「もう絶対、逃げない。お願いします」
「・・・嫌だね。また土壇場になったら殴られそうだから」
「う。絶対殴らない。・・・なんなら手が出ないように、腕を縛ってくれてもいい」
「え。・・・縛ってもいいのか?」
「覚悟は決めた。なにされても文句は言わない」
「・・・何されても・・・」
手を顎に当て、伏せ目がちになにかを考えている猗窩座。見目はやっぱり麗しい。
「歯を立てないでくれるか?」
「はい」
「俺、喉の奥まで突っ込むのが大好きだけど、いいか?」
「う。はい」
「道具・・・使うが、いいか?」
「う、ううう・・・いい! 男に二言はない!」


やけくそで叫ぶように言うと、猗窩座は初めてにんまりと笑った。
「じゃあいいぞ。たっぷり愉しめそうだな」
その尋常ならざる笑顔を見た瞬間、俺は男の一言をすぐさまひっこめたい衝動に襲われたのだった。
0098やまなしおちなしいみななし2021/07/04(日) 07:40:15.74ID:???
意を決して臨んだ撮影。合図の音が響き渡るなり、猗窩座は壁に乱暴に俺を押し付けて唇を貪ってきた。
俺の目が白黒する。
心の準備をしていても同性同士のそれに、全身の産毛が逆立つのを止められない。

息を継がせぬほどに激しい口接け。口腔に唾液を送りこまれるが、飲み込めなくて、だらしなく口の端から溢れさせてしまう。
猗窩座は乱したシャツの隙間から手を差し込み、俺の肌をゆっくりと舐めるようになぞる。唇は首筋から耳元に移動する。


「変な声出しても大丈夫だぞ。あとで編集修正かけるからな」
「・・・あ、ああ」
「もうちょっと・・・力抜けないか、力みすぎ」
「む、無理」

確かに身体は音がしそうにぎこちない動きになっているだろう。
カットの声がかかって、俺は忙しなく肩で息をした。口の周りが唾液でべたべたして気持ち悪い。力み過ぎたせいで関節の付け根が痛い。


「杏寿郎君、もうちょっと力抜けないかなぁ。絵面的にもうちょっと色っぽい顔が欲しいんだよね」

口元を拭う俺に助監督が近付いてきた。
怒ってはいないようだが、進行がスムーズに行ってないのか、若干焦りが顔に浮かんでいる。


「・・・すみません」
「ちょっと薬使ってみる? 大丈夫、合法のもので依存性の低いヤツあるから」
「え」
「このカプセルを尻の穴に入れてくれないかな」

近づく助監督に薬を渡されそうになって、俺は激しく頭を振った。
「い、いや、本気で、俺、薬とか」
「そう言わないでさぁ。入れてくれないと無理矢理入れちゃうよ?」
のんびりとした口調だが、有無を言わさぬ響きがある。

薬は絶対いやだ。
それが合法だろうがなんだろうが、堕ちて行く気がしてそれは譲れない。
反射的に縋るように目の前の猗窩座の腕をぎゅっと掴む。
思わず涙目になっている自覚がある。猗窩座は軽く肩を竦めて、助監督の手から薬を取り上げた。


「・・・こんなモノ必要ない。俺を誰だと思っている、天下の猗窩座だぞ。催淫剤を使うなんて俺をバカにしてるとしか思えないが」
「いや、猗窩座君、そんな訳じゃなくて」
「大丈夫、すぐに俺が蕩けさせてやるから」
0099やまなしおちなしいみななし2021/07/04(日) 07:53:28.42ID:???
言うが早いか、すぐさま俺を再び壁に押し付けて、その足元に蹲る猗窩座。
慌ててカメラが回り出すのを確認して、猗窩座は乱れたズボンの間から、気弱に垂れる俺の息子を掴みだした。
縮こまったものをカメラに収められる俺は、死ぬほど恥ずかしいが、すぐさまぬるりと猗窩座の口腔に招き入れられて羞恥など感じなくなる。

「・・・あ・・・あぁ・・・ま、まって」

絡みついてくる舌。飴を舐めるように口の中で転がされて、背筋が跳ねる。
気持ちいい。
腰が砕けそうに、気持ちいい。
実は俺は舐められるのが初めてだ。女性との性行為の経験はもちろんあるが、なかなかして欲しいとは頼みにくいのがこの行為だ。男の夢とロマンが詰まったこの行為を、もっぱらAVの中のものだと諦めていた。

こんなにイイものなのか。
でも相手は男だが。
それでも、確かに気持ちいい。
目を瞑って綺麗な女優の顔を思い浮かべる。それで当座はしのげそうだ。
俺の下腹部はあっという間に滾り、猗窩座の咽喉を押すほどに育っていた。
されたことがないので比べられないが、猗窩座がかなりの手管なのかもしれない。その証拠に、俺は半開きの唇を閉ざせないし、漏れる喘ぎすらも抑えられない。


袋を揉まれながら双丘の間も緩く撫でられて、全身が性感帯になったような錯覚さえ覚えた。
どこかで聞こえる男の喘ぎ声が、自分の唇から発されていることにすら気づけない。
喉の奥まで使って締めつけられて、俺は腰ががくがくと震えるのを止められなかった。

「ダメだ・・・漏らしそう・・・。うう・・・も、もう・・・出る」

出せとばかりに、猗窩座の指が後ろの窄まりを擽る。
指先が襞を伸ばすように侵入するのを感じた途端、俺は腰を一度突き上げて白濁を口腔内の解き放っていた。
0100やまなしおちなしいみななし2021/07/04(日) 07:58:51.72ID:???
「本当に・・・こっちを使ったことないんだな」

ゼリーのぐちゃぐちゃ言う音が自分のどこから発されているのか、俺は知りたくもない。
だが意識の奥底に追い払いたくとも、刺激は強烈で、他人に決して見せるはずもない箇所を暴かれているのだという羞恥が、俺を追い詰めた。
ベッドの上、後ろ手にネクタイで縛られて抵抗を封じられ、腰だけを高く上げる形で猗窩座の目の前に下肢を晒すあられもない体勢。屈辱に目尻にジワリと涙が浮かぶ。


「う・・・う・・・うぅう・・・」
「処女相手じゃこれくらいしないとな」

小さいと言ってもボトルひと瓶のゼリーを中に入れられたのだから、腹が重くてしょうがない。これは絶対に後で腹の調子が悪くなりそうだ。
だが一応猗窩座の気遣いが含まれていたらしく、ゼリーのお陰で指は痛みもなくスムーズに動き回り、かなりそこは解されていそうだ。


「指4本入ってるが、分かるか?」
「ううううぅ・・・」
そんなの分かりたくもない。中を擦り上げられる感覚は、一言でいえば不快感。
痛みは殆どないが、違和感と圧迫が俺を苦しめる。


カメラマンが下から映しているのも気になった。
多分、俺の尻の穴のアップを取っているのだろう。惨めなことこの上もない。
金のためだとはいえ、この身を切り売りしている気になる。
このAVで、俺の尻の穴を見ながら、誰かが自慰するのかと思うと、目の前が暗くなった。
それでも、20万。
20万。20万。
念仏のように心の中で唱える。
そうしないと叫び出してしまいそうだ。
我慢すれば、今月分は凌げる。
0101やまなしおちなしいみななし2021/07/04(日) 08:01:56.71ID:???
「・・・金のことしかないのか?・・・正直、萎える」
ふいに猗窩座に呟かれて、俺は目を見開いた。心の中ではなく、口に出して呟いていたらしい。
「そんなに金が欲しいなら・・・デートクラブでも紹介してやろうか? 売れっ子になれば結構稼げるぞ」
「そんな・・・の、・・・身体を売るなんて」
「・・・今さらだろ。今から掘られるんだから。することは一緒だぞ。・・・中を開発してやろうか? ハマると抜け出せないくらい、イイらしいぞ」


なぜ機嫌を損ねたのか分からないが、猗窩座はひどく意地悪だ。
女性ではないのだから優しくして欲しいとは思わないが、明らかな嫌味の連発に腹が立ってくる。
ゲイじゃないのだから、尻の穴が良くなる日は永遠にくるはずはない。

「早く・・・したらどうだ。喋ってばかりではなくて」
「・・・・・・いい度胸だな・・・。泣かせたくなるタイプだ、ホント」

更にグリっと指を捩じり含まされて、あ、と俺の口から引き攣った声が漏れた。それに気を良くしたのか、薄く猗窩座が笑う。
「このドS!」
「ああ、それが今日の猗窩座君の売りだからな」


指がいきなり引き抜かれ、上がる悲鳴を慌てて唇を噛んで耐える。唇が切れたのかちりっと痛んだ。
「まだ初々しい尻だな」
「・・・なんだ、それ」
「使い込んだ尻の穴は・・・見るとすぐに分かる」
「え。・・・そうなのか?」
「ここの皮膚が薄くなって、皺がなくなるんだ。つるりとして、それはそれで愛らしいが」
「・・・・・・・・・」
「締まりも悪くなるから、ウリをするなら気をつけた方がいいぞ」
殴りたい、と思う。
綺麗な顔で暴言を吐くこの男を思いっきり殴りつけたら、さぞかし気分がいいだろう。


「あ、ま、まて」
「もう講義は終了だ。あとは実技だな」
躊躇もなく熱く堅い何かが押し当てられて、俺は目を見開いた。
滾りは本人が豪語するようにかなりの立派なもので、そんなものが入るとは到底思えない。
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