>>410
「あなた、お名前は?」
「アユミです…イシダ、アユミといいます…ええと、あなたは?」
「ミズキ、フクムラミズキよ。よろしくね」
「は、はい、よろしく…フクムラ、さん…」
フクムラミズキは笑顔でアユミの手を握ってきた。初対面の人にいきなり手を握られるなんて初めてだったが、アユミはその行為で心が落ち着いた気がした。


高校の新入生たちが集まっていくのを、体育館の外で一人の少女が見ていた。
「今年もいっぱい来るんじゃね…うちはどうしようかなぁ…」