℃-uteでエロ小説!!
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℃-uteのエロ小説を書いていきましょう。
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みんなでどんどん書こう!! >>411
第3話『一目惚れ』
「今年もいっぱい来るんじゃね…うちはどうしようかなぁ…」
少女は体育館の光景を見ながら、呟いていた。そんな彼女の制服は高校の新入生たちとは―形は似通っているが―色が違う。
高校の制服は菫色のブレザーだが、彼女が着ているブレザーはそれよりも少し赤みのかった紫色のブレザーであった。
それは、この学校の『中等部』…つまりは中学校の制服である。そう、彼女はこの学校の中等部に通う中学生であった。
「うちも受けた方がいいんかなぁ…でもあんまり高い学費はよう払わんよ…きっと」
彼女のしゃべりには特徴があった。それは広島弁が強いということである。中等部に入学してからしばらく経っているが、彼女は未だに広島弁が抜けずにいた。
「リホちゃーん!」
後ろから声がした。リホ、と呼ばれた少女が振り返ると、そこに一人の少女が立っていた。 >>412
「こんなところにいたんだ。みんな探したんだよ?」
「ごめんごめん、ちょっと高等部の入学式の様子が見たかったんよ。ほら」
リホが指差した先には、沢山の新入生たちが体育館の前で並んでいる光景が広がっていた。
「すごいね…メィもいつか、あんなふうになるのかなぁ…」
自分のことを『メィ』と呼んだ少女は、そう言ってリホの方を見た。
「メィちゃんは、このまま高校に上がるつもりなん?」
「わかんない。メィは上がりたいけど…ほら、学費もきついらしいし」
「そうなんよねぇ…うちもあんまり贅沢なことは、よう言わんよ…」
リホはメィと顔を見合わせた。 >>413
「サヤシさーん!タムラさーん!」
遠くで一人の少女の声がした。二人が振り返ると、少女が二人の方へ駆け寄って来た。
「サクラちゃん、どうかした?」
「あっちで先生が呼んでるよ。そろそろ中等部の入学式の準備始めるから来なさいって」
「もうそんな時間か…」
リホは時計を見た。時計の針は朝の九時を過ぎている。中等部の入学式は午前十時からであった。
「そろそろ行こうか」
リホがそう言うと、メィも、そしてサクラも頷いた。その場を去る前に、リホはもう一度体育館の方を見た。 >>414
「こっちに並んでー!」
体育館の前では、名簿をチェックしリボンを渡す係から、新入生を整列させる係に回されたサユミが汗をかきながら列を整理しているところであった。
「いきなりこれかよぉ…化粧が落ちそうなんだけど」
サユミは心の中で泣き言を言っていた。しかし、それを表には出せない。初日から心が折れていたのでは、教師など務まるはずもないからである。
汗をかきながら必死に列を並べている最中であった。ふとさゆみが視線を上げた先に、一人の少女が立っていた。
その少女と目が合った…ような気がした。
そして、その少女は微笑みを浮かべた…ような気がした。
そのまま少女は踵を返して、後ろにいた二人の少女と向こうへ歩いて行った。
「何、あの子!…可愛い…」
サユミは心を掴まれたような衝撃を受けていた。凛とした立ち姿と優しい微笑みがサユミの印象に強く刻まれた。 >>415
「中等部の子かぁ…」
この学校に中等部が存在することはサユミも知っていた。当初サユミが望んだのは中等部の教師の職であった。
しかしそれは叶わず、ちょうど人手が足りなかった高等部の国語科に講師として雇われることになった。
もっとも、サユミにわがままを言うことなどできようはずもない。粘りに粘った末に手に入れた、念願の教師の座だったのだから。
「すいません、これはどっちに並べばいいんですか?」
新入生の一人にそう訊ねられ、サユミの意識は現実に引き戻された。 >>416
「じゃあ、サヤシさんはAグループ、タムラさんはBグループ、オダさんはCグループにそれぞれ行ってください」
講堂の前では、中等部の三人…サヤシリホ・タムラメイミ・オダサクラの三人がそれぞれ持ち場を指示されているところであった。
彼女たちは教師の手伝いとして、新入生の誘導や会場の設営をすることになっていた。
三人がそれぞれ散らばってしばらく経った頃だった。リホの前に、一人の新入生が現れた。
「あの、すいません、トイレどこですか?」
「トイレは正面の入口を出て、右にあります」
リホが場所を教えると、新入生はハスキーな声で
「どうも」
と一言だけ呟いてから、正面入口へと歩き出した。リホは新入生の胸の名札の文字を素早く読み取っていた。
「クドウハルカ…くん、か」
(つづく) で℃-uteは?
新たにやじすずのグロくないやつはじまらないかな >>417
第4話『新入生 Part2』
「うーっ、トイレ、トイレ…」
クドウハルカは焦っていた。家を出る前にちゃんとトイレに行ったはずなのに、またトイレに行きたくなってしまった。外見からはそうは見えないが、
ハルカには意外と緊張する癖があるようだった。
ハルカはトイレの前にやって来た。何のためらいもなく男子用トイレに入った。そう、彼は―名前も、見た目も女の子っぽいが―男の子である。
「ふーっ…」
小便器の前に立ち、彼は真新しい制服のズボンのジッパーを下ろした。ちらりと見える下着はしかし、この年頃の男子にありがちな白いブリーフではなく、
きれいな柄のついた、どこか女っぽいもののようにも見える。
用を足した後でハルカはあることに気がついた。このトイレ、便器の数がやけに少ない。というより、面積が明らかに女子トイレより狭い気がする。
「変だなぁ…」
ハルカはこの学校の生い立ちを知らない。だから、男子トイレの少なさを不審に思った。 >>421
この学校はかつて女子校であった。しかし、数年前からまず高等部の門戸が男子に開放され、その後、中等部も同じように開放されて、現在は男女共学の学校となった。
もっとも『女子校』のイメージがまだ根強く残っているのか、この学校に入学してくる男子の数はまだまだ少ない。
クラスによっては、三十人の女子に対して男子が二、三人しかいないということもある。ハルカはそんなことは知らないまま、この学校に入学してしまったのである。
もっとも、ハルカは別に女の子が嫌いなわけではない。むしろ、好きな方だった。
小学生の頃は男の子と遊ぶ時間よりも女の子と遊ぶ時間の方が長かった。それが普通の友達付き合いだと思っていたから、何の違和感も感じなかった。ハルカは
外見が美しい上にハスキーボイスに特徴があったので、女の子にも人気があった。 >>422
そして、ハルカは早熟な少年であった。というより、女の子たちと過ごす時間が長かったが故に、そうなってしまった面もある。
彼女たちはハルカの未成熟な『青い性』を求め、ハルカは戸惑いながらも、隠されたその一面を彼女たちに見せるようになった。
もっとも、求められているうちに、ハルカにもそれなりの"ヨロコビ"が与えられるようになり、ハルカはそれを甘受していた。
「かわいいよ、ハルちゃん。もっと見せて」
「何か恥ずかしいなぁ…ねぇちゃん、こんなの見て楽しいの?」
「楽しいよ…ハルちゃんが、だんだんオトナの体になってくのを、見るのが楽しいんだよ」 >>423
ハルカはふいに、そんなやりとりを思い出した。体を見られることは恥ずかしかった。いや、今でもまだ恥ずかしい。しかし、見られ続けるうちに体の中が熱くなってくる。
得体の知れない、熱い何かがこみ上げてきて、それがハルカの体を満たすのだ。
そのうちにハルカは目を閉じる。体が熱くなればなるほど、ハルカの中で新しい感覚が目覚めてゆく。それは…
「なんだ、これ…わぁ…きもちいい…ねぇちゃん…きもちいいよ…」
快感、という名の新しい感覚をハルカが知った瞬間だった。
「間もなく入学式が始まります。新入生のみなさんは自分の席についてください。保護者、来賓の方はご自分の席にお戻りください」
そんなアナウンスが聞こえてきた。ハルカの感覚は再び現実に引き戻された。 >>424
「ヤバッ!こんなところで何考えてたんだろ…」
ここは学校である。学校で快感に浸っていてはいけない。こんなところを見られたら、誰に何と言われるか…ハルカは顔が青ざめてしまった。
そそくさと男子トイレを出て自分の席に戻る。結局、ハルカがいた間中、男子トイレには誰も入ってこなかった。
中等部の入学式は滞りなく終了した。クラス分けの紙が貼り出され、ハルカはそれに従って教室に移動した。顔見知りの生徒はいなかったが、
ハルカは―今回は―さほど緊張することもなく、最初のホームルームを終えた。 >>425
何事もなく中学校生活の初日が終わろうとしていた。初日の行事がすべて終わり、下駄箱の周りには下校しようとする生徒たちで混雑している。
しかし、ハルカはその生徒たちとは逆の方向へ歩き出した。今まで行ったことがない、高等部の校舎を見に行ってみたくなったのである。
「こっち行けばいいのかなぁ」
人の多そうな通路とは逆へ逆へ、ハルカは歩き続けた。何だか学校の中を探検しているみたいで、無性に楽しくなってきた。
「へー、こんなところに井戸なんてあるのかぁ」
井戸の前を過ぎ、人のいない教室の横を過ぎ、図書館の横を過ぎると、体育館の裏に辿り着いた。
体育館の裏といえば何かとダーティーなイメージがあるが、この学校はそんなイメージとは無縁で、しっかりと清掃が行き届いている。
ハルカが体育館の裏から表に回った時だった。 >>426
「あれ?ハルちゃん!どうしたの?こんなところで」
ハルカは誰かに呼び止められた。振り返ると、そこにはフクムラミズキと、もう一人の女の子が立っていた。
「あれ?ミズキちゃん…何でここにいんの?」
「言わなかった?ミズキ、高等部に上がったのよ」
隣に立っている少女のことをハルカは知らなかった。相手もハルカのことを知らないようだった。ハルカの姿を認めた二人が歩いてきた。
「紹介するね。同じクラスになった、イシダアユミちゃん」
紹介されたイシダアユミはハルカに会釈をした。
「ど、どうも」
ハルカは初対面のアユミに小声で挨拶した…少々ぶっきらぼうではあったが。
「この子ね、クドウハルカちゃん。私の幼馴染なの」
「そうなんだ…」
「ハルちゃん、中等部に入ったんだね。お互い頑張ろうね」
ミズキはそう言ってハルカの頭を撫でた。ハルカは少し笑ってから、"探検"の続きをしたいと言って去っていった。
ミズキは去っていくハルカの後ろ姿を見ながら、ハルちゃんはいつまでも子供ね、と言って笑う。アユミはそれを隣で聞いて、苦笑いを浮かべていた。 >>427
第5話『ふたり』
時刻は昼過ぎになっていた。既に高等部も中等部も初日の行事はすべて終了し、生徒は全員下校している。
この街の駅前に一軒のクレープ屋がある。あまり大きな店ではない。十五人も入ればいっぱいになるぐらいのスケールだ。フクムラミズキは、この店がお気に入りであった。
私服で店にやってきたミズキは、いつものように店の一番右のテーブルに座る。ここはミズキの『指定席』だ。
別にそう宣言しているわけではないが、店に来た時に他の人が座っているのを見ると、ミズキはなぜか不機嫌になってしまう。
席につくとミズキはメニューも見ずに注文を決めた。モモとパインと生クリームが入ったクレープと、アイスティーを注文する。
この店のクレープで、ミズキが一番好きなものであった。 >>428
注文を済ませるとミズキは腕時計を見た。彼女はここで人を待っていたのだ。しかし、約束の時間から十二分ほど過ぎている。
「また遅刻かぁ…」
ミズキは溜め息をついた。メールを送って急かそうかと思ったが、急かしても急かさなくても遅刻しているのは同じだと思い直して、彼女はそのプランを取り消した。
店の扉が開いた。息を切らしながら一人の少年が入って来た。彼は店の一番右のテーブルを見やる。ミズキの姿を認めると、手を出して『ゴメン』のポーズを取った。
「遅い」
ミズキがそう言うと、少年は赤い野球帽を取って頭を下げた。
「ごめんごめん…バスが遅くなっちゃって」
少年はミズキの前に座ると、チョコとコーンフレークの入ったクレープと、アイスミルクを注文した。
「この間も遅刻したのに…あの時は映画見れなかったし」
「ごめんなさい」
少年は本当に申し訳なさそうな顔でミズキを見る。ミズキは内心怒っていたのだが、彼の表情を見ると怒る気が失せてしまった。
それぐらい申し訳なさそうな顔だったのである。 >>429
「もういいわ。しょうがないから、ミズキが許してあげる」
「ありがと、お嬢様。大好きだよ」
少年の言葉に、ミズキは頬を緩めた。冗談半分とはいえ、こんなことを言われて正直、悪い気はしない。
そこへ、ミズキの注文したクレープとアイスティーが運ばれてきた。アイスティーのグラスにシロップを少し入れながら、ミズキは少年に訊ねた。
「ねえ、これ食べたら、どこ行く?」
「ミズキは…どこ行きたいの?」
少年はあまり自分からは決めようとしない風だった。大抵はまずミズキに話を振って、ミズキの好きなところを選ばせる。ミズキは彼のそんなところが気に入っていた。
「今日は…二人きりになれるところに行きたい気分かも」
「二人きり?いいけど…どこだろ?」
少し視線を宙に浮かせて、少年はあれこれ思案しているようだった。ミズキは彼の次の言葉を待った。彼がミズキの方を見て口を開いた。 >>430
「…ホテル、とか?」
ミズキは飲んでいたアイスティーを噴き出しそうになった。考えた末の結論がそれか、と言いたくもなった。
「バカッ!…もう…」
言いたいことはあれこれあったのに、いざ顔を赤らめながら口を開くとそれだけしか言葉が出てこない。ミズキは恥ずかしさの方が先に立ってしまったのである。
「ごめん…つい…」
「ダメよ。そんなところに行ったってバレたら…怒られちゃうわ…」
「そうだよね…ごめんね。変なこと言って」
少年も下を向いてしまった。
「大丈夫…アカリちゃんの気持ちは…分かってるよ…今度、ね?ミズキの部屋か…アカリちゃんの部屋か…どっちでもいいから…」
ミズキがそう言うと、『アカリちゃん』と呼ばれた少年は、下を向いたまま小さく頷いた。
間の悪いことに、そのタイミングで彼の注文したクレープとアイスミルクが運ばれてきた。ミズキはこの会話が店員に聴かれていなかったか、少し不安になった。 >>431
「ね、これ早く食べて。もう出よ?その後は…アカリちゃんが行きたいところでいいから…ホテル以外、なら」
ミズキがそう言うと、アカリも頷いた。そして彼は、ハイペースでクレープを平らげ、アイスミルクを飲み干すのである。
店を出た二人はどちらからともなく手をつないで歩きだした。お代はミズキが全部払っていたが、アカリはそれに内心申し訳なさを感じていた。
「ちょっと手が汗かいてるね…どうかした?」
アカリの気持ちを掌の様子で察したか、ミズキがそんなことを言った。
「いや…何でもないよ」
アカリはそう言ったが、ミズキはそれがウソであることをすぐ見抜いてしまった。
「ふふっ…アカリちゃん、強がり言ってる…」
そう言われたアカリが恥ずかしそうに頭をかいた。ミズキは手を強く握り直した。そして、アカリの方に体を寄せた。
二人はそこで立ち止まって、しばらくの間、抱き合った。
ミズキはアカリの耳元で何事か囁いた。
アカリもミズキの耳元で何事か囁く。
二人だけの時間がそこにあった。 >>432
ミズキとアカリが手をつないで抱き合い、そして歩いていくのを、一人の少年が見ていた。
「あっ、ミズキちゃん!…あれ…彼氏と一緒だ…
サホちゃん、ミズキちゃんとデートしてるんだ…いいなぁ…」
(つづく) 作者さんは娘。の話書きたいの?群像劇にしても℃メンでなすぎ
できれば℃テコ入れ願います なっきぃの作者さんのが読みたい
なっきぃでもいいし他のメンバーでもいいし >>433
第6話『約束』
ミズキとアカリのデート現場を目撃した少年は、二人がいなくなった後もしばらくその場に立ちすくんでいたが、思い直したようにある場所へ向かった。
そこは駅の改札口であった。彼は手慣れた手つきで改札機にICカードをタッチすると、電車に乗り込んだ。
その電車は快速電車であった。次とその次の駅を通過すると、二駅先の駅で電車は止まった。少年は電車から降りると、南口の改札を出た。
彼は一体どこに向かおうとしているのか…
その答えは、南口からしばらく歩いた場所にあった。少年の目の前に、大きな建物が建っている。そこはこの街で一番大きな総合病院であった。
既に何度も来ているのだろう、多数の病棟が複雑に建ち並んでいるにもかからわず、彼は表示板を見ることもなく、目的の病棟にまっすぐ辿り着いた。
受付で彼は『タケウチアカリ』と名前を書いた。そのまま彼はエレベーターに乗る。エレベーターは六階で止まり、彼は奥の病室へと歩き出す。 >>447
「あら、アカリくん」
少年は声をかけた女性に挨拶をした。
「こんにちは、カメイさん」
どうやら、女性の名前は『カメイさん』というらしい。
「今日もお見舞いですか?」
「はい」
「そう…あの子、ちょっと調子が悪いみたいだから、気をつけてね」
「わかりました。どうも」
カメイさんにお礼を言うと、アカリは病室へと向かった。
六階の一番奥に一人部屋があった。アカリの目的地はこの病室のようだ。入口には『コスガフユカ殿』と書かれている。
アカリはドアをノックした。奥から細い声で返事があった。ドアを開けると、そこにはベッドに横たわる一人の少女がいた。 >>448
「よっ!」
アカリは努めて明るく振る舞った。カメイさんから『調子が悪いようだ』と聞かされていたからである。
「あ…アカリちゃん、よっ」
アカリの姿を認めたフユカは軽く手を挙げた。しかし、その手の動きは弱々しく、彼女の体自体もまた、非常に華奢に見える。
アカリはドアを閉めると、フユカのベッドの横にある椅子に座った。そして、自然にフユカの手を握る。これは彼が見舞いにやって来る時に、必ず行うことであった。
「調子悪いんだって?大丈夫?」
「うん…ちょっとね。でも大丈夫だよ」
そう話すフユカの顔は青ざめていて、血色が悪い。声にも力がないようだ。
「明日…検査なんだ」
「そっか…よかったら、いいね」
「うん」
二人の会話が途切れた。自分の体調のせいで会話が続かない、空気が重いと察したフユカは、アカリに話を振った。 >>449
「ねえ、そういえば、私たち、中学三年生になったんだよね」
「ああ、そうだな」
新学期の始業式はまだ先だった。だから、アカリはまだ進級した実感がない。最上級生になったと言われても、内心ピンと来なかった。
「私も早く退院して…また…アカリちゃんと一緒に…学校に通いたいな…」
フユカがそう言って遠くを見た。それがまだ先の話になりそうだということは、彼女自身が一番よく分かっている。
「そうだな…おれも待ってる…フユカのこと、待ってるから」
フユカの気持ちに気がついたアカリはそう言うと、手を伸ばして、フユカの頭を撫でた。頭を撫でられたフユカは目を閉じて、アカリの方に頭をもたれる。
「ん…」
アカリはフユカの頬にキスをした。そして… >>450
「ん…」
アカリはフユカの頬にキスをした。そして…
「ベッドの中、入ってもいい?」
「うん…ちょっとだけなら大丈夫だよ」
ベッドは少し大きめに作られているので、中学生の男女二人が並んで入るぐらいの余裕はあった。二人で並んで座ると、アカリはフユカの肩を優しく抱いた。
「元気になったら…アカリちゃんとデートに行きたいな…」
「どこに行こっか?」
「どこでもいいよ…アカリちゃんの好きなところでいい…二人で一緒にどこかに行きたいの」
それは、病弱な少女の切なる願いであった。 >>451
「検査の結果、いつ出るの?」
「来週」
「じゃあ、来週になったら、また来るから」
別れ際に、アカリはもう一度、フユカに明るく手を振った。フユカも手を振り返した。その顔色は、最初よりは少し良くなったように…アカリには思えた。
病院を出たアカリは再び駅に戻った。プラットホームまで来たアカリは、そこで思いもよらない人と会うことになる。
「あ…兄貴!」 >>452
第7話『さんにんぐらし』
「あれ、タケ坊じゃん。どしたのこんなところで」
「兄貴こそ、どうしたんだよ」
アカリはそう言うと、声の主の隣に立った。声の主の名をヤジママイミという。女のような名前を持ち、女のような顔つきと肌の白さではあるが、筋肉質の体つきをした、
れっきとした男である。アカリには『兄貴』と呼ばれているが、実の兄ではない。彼はアカリの従兄弟であった。
「いやぁ、買物に行っててさ。ほら」
そう話すマイミの両手にはエコバッグが握られていて、中には沢山の野菜や果物が入っているようだった。
「ふぅん…」
アカリはそう言うと、エコバッグの中からペットボトルのお茶を勝手に取り出して飲み始めた。
「勝手に飲むなよな」
「いいじゃん別に」 >>453
二人は従兄弟であるが、子どものころからいつも一緒に遊んでいた。だから、ごく自然に兄弟のような関係になった。
アカリが軽口を叩いても、マイミは別に怒らないし、笑って許している。
結局二人は同じ電車に乗り、そして同じ駅で降りることになるのであった。
駅でアカリと別れたマイミは、駅の南口から少し歩いたところにあるマンションに向かって歩を進めた。いつものようにエレベーターで五階まで上がり、部屋の鍵を開ける。
「ただいまー」
返事はない。それも当然だろう。彼と一緒にこの部屋に住んでいる人間は、仕事に出かけていて留守なのだから。 >>454
マイミはこの春から大学三年生になった。彼にはスドウマアサという彼女がいる。マイミよりも一学年下のマアサは大学には進学せず、就職する道を選んだ。
彼女はこの街の駅前にある本屋で働いている。だから、帰ってくるのはいつも夜になってからであった。
話がややこしいのはここからだ。実は、この家に住んでいるのはマイミとマアサの二人だけではないのである…
「あれ?」
部屋に戻ったマイミが着替えていると、マイミの部屋の扉が開いた。マイミは鏡越しで後ろを見る。するとそこには…
「リホちゃん…」
そこに立っていたのは中等部の少女…サヤシリホであった。 >>455
「…おかえりなさい」
リホが小声でそう呟く。間の悪いことに、マイミは黒いボクサーブリーフ一枚の姿になっているところだった。
「あ、ご、ごめん!すぐ着替えるから」
中学生の女の子を前にして、男が下着一枚の姿でいるのはマズい。そう思ったマイミは慌てて服を着ようとした。しかし、リホは…
「…平気よ」
そう言うと、彼女は後ろからゆっくりマイミに近づき、その背中にそっと抱きついた。
「リホちゃん…」
「おにいちゃんの背中…好きなんよ」
リホの小さな手が、マイミの裸の胸にそっと伸びてゆく。 >>456
リホは広島で生まれ、広島で育った。しかし、中等部入学を機にこの街に引っ越してくることになった。
とはいえ、リホの家族は仕事の関係もあって、広島から離れるわけにはいかなかった。リホの身柄は宙に浮いた形になる。
そこでリホの身柄を預かることになったのが、遠縁にあたるスドウマアサであった。事情を知ったマアサは二つ返事でこの話を引き受けることにしたのだが、
しかし彼女もまた、ちょうど社会人として働き出したばかりだった。
結果として、リホがいつも一人で家にいることになりそうだった。引っ越してきたばかりの少女を、見知らぬ街で一人ぼっちにさせるのはマズい。
リホがホームシックになることを危惧したマアサは、自分の恋人であるマイミに訳を話し、一緒に暮らせないかと相談することになった。
かくして、三人での共同生活が始まった。マイミとマアサがお金を出し合って、少し広いマンションを見つけることができた。
共同生活が始まってもう一年になる。リホは多少人見知りしやすいところがあったが、ことマイミとマアサにはとてもよく懐いているようだ。 >>457
「おにいちゃん…」
リホはマイミのことを『おにいちゃん』と呼ぶ。そしてマアサのことは…なぜか『おかあさん』と呼ぶのである。
「ねえ、リホちゃん、ほらぁ…服、着させてよ」
マイミはそう言うのだが、リホは言葉に出さずとも、目で『まだ着ないで』と訴える。それを見てマイミは苦笑いを浮かべてしまう。仕方なく、彼は
リホのしたいようにさせることにした。
向き直ったマイミの胸板に、リホの顔が近づく。彼女はマイミの胸に顔を埋めた。ほんのりと汗の臭いがする。
「おにいちゃんの…汗のにおいがする」
「あっ…ごめん…ほら、ボク、汗かきだからさ」
リホは舌を出すと、マイミの胸板を軽く舐めた。 >>458
「ちょ、ちょっと、リホちゃん…」
二人の目が合った。リホは舌を出して悪戯っぽく笑う。リホがこの家の中でだけ見せる、無邪気な笑顔。その笑顔を見たら、マイミは何だかとても幸せな気分になった。
「リホちゃん…」
「おにいちゃん…大好き…」
マイミの体のあちこちに、リホの手がゆっくりと触れていく。胸、腕、腹、脚、そして…下着一枚を隔てて、その上へも…
外は夕陽が眩しい時間になった。光が射し込む部屋の中で、リホの"愛撫"が続いていく。マイミは何も言わずに、目を閉じてじっとしていた。
それが、リホのためになると思っていたからである。
そしてその"思いやり"は、リホにもちゃんと伝わっていた。
(つづく) >>459
第8話『生徒会の憂鬱』
「ああもう!何なの全く!嫌になる!」
スズキアイリは自分の部屋で、一人怒鳴っていた。広い部屋なので他人に聞かれる心配はない。心配はないが、彼女の心中は穏やかではなかった。
話は昼に遡る。高等部の生徒会室では、ある話し合いが持たれていた。
「では、生徒会の会議を始めます」
何を隠そう、スズキアイリは高等部の生徒会長であった。生徒会長という立場は文字通り生徒の代表であり、学校に対してあれこれ言うことのできる
強い権限のある立場であるはずである。いや、あるはずなのだ。ところが…
「では、最初の議題は、来月行われる、創立記念式典についてです」
生徒会会議の司会は生徒会副会長が務める習わしになっている。副会長の名前はミヤザキユカという。
―少なくとも表面上は―会長と副会長は友好的な関係に見える…のだが、アイリは内心、ユカを嫌っていた。
逆にユカもまた、アイリを内心…快く思ってはいなかった。 >>461
発端は前の年の話だ。高等部の生徒会長を決める選挙が行われた際、立候補したのはスズキアイリとミヤザキユカの二人であった。
選挙が行われ、結局アイリが会長に選ばれた。
だが、せっかく立候補したのだから…ということで周囲の勧めにより、ユカが副会長に据えられた。
せっかく生徒会長になったというのに、争った相手が副会長に座っている。アイリはユカが疎ましいと思った。
自分こそ会長にふさわしいはずなのに、会長の立場に目の上のたんこぶがいる。ユカはアイリが疎ましいと思った。 >>462
会長と副会長による水面下での冷戦が始まり、生徒会の中はどうにもギクシャクした状態が続くことになった。それがまた、アイリのストレスを余計に増やすことになる。
「今年の創立記念式典も、慣例通りいつもと同じようにすればいいと思うんだけど」
アイリがそう切り出した。ところがユカは違う考えを持っているようだった。
「今年の創立記念式典は記念すべき節目の年なんだし、いつもと違うことをしたらいいんじゃないでしょうか」
「例えば?」
そう訊き返すアイリは、自分の心中が穏やかでないことを感じていた。会議になるといつもこうだ。
大人しく自分の言うことに従えばいいものを、ユカはあれこれ口応えしてくる… >>463
「例えば…記念演奏会を開催してはどうでしょうか」
ユカは淡々とそう答える。アイリの心中が穏やかではないことぐらい、彼女も分かっている。分かってはいるが、ここで引き下がりたくはない。
本来、自分こそが生徒会長にふさわしいと思っているのだから。『この学校を動かしているのは自分だ』と、ユカは思っていたいのである。
「今更そんなこと言うの?もう時間がないわ。記念式典は来月よ?人を呼ぶんだったらお金もかかるし…」
アイリの声が大きくなった。ユカは淡々と答弁を続ける。
「吹奏楽部に演奏してもらえばお金はかかりません。それに、来賓の集まる場で演奏できる機会があれば、吹奏楽部の部員も喜ぶはずです」
ユカの答弁が続く。
「記念に美術部に壁画を描いてもらうというのはどうでしょうか」
その言葉を聞いて、アイリは内心ほくそ笑んだ。美術部には自分の親友がいる。部の内情を知ることなど、彼女にはたやすいことだった。 >>464
「それは無理よ。美術部のスガヤさんも言ってたわ。『春のコンクールがあるから今は忙しい』って」
美術部のスガヤさん、というのはアイリの親友である美術部副部長のスガヤリサコのことである。リサコがこの手の"めんどくさいこと"を
嫌う性格であるということをアイリはよく知っていた。副部長が嫌がれば、当然部員たちも首を縦に振ることはあるまい。
これでユカにカウンターパンチを決められる…アイリはそう思っていた。ところが…
「そうでしょうか?美術部部長のワダさんが『もしチャンスがあるなら、是非やりたい』と言ってきているんですが…」
ユカはアイリのカウンターに対して、その上を行くカウンターアタックを仕掛けてきた。美術部の部長、ワダアヤカの名前を使ってきたのである。
アイリはこの展開までは予想できなかった。そもそも、アヤカとユカに交友関係があっただなんて、今になって初めて知ったことである。 >>465
アイリは心の中で、何度も舌打ちをすることになった。会長権限でこの議題をペンディングにして、無理やり議題を先に進めることにした。
次の議題は六月に行われる高等部の文化祭についてだ。
ここでもまた、アイリとユカの意見はことごとく対立することになった。
あまりにも話が噛み合わないので、生徒会書記のイイクボハルナが助け船を出した。
「あのー…今日はもう終わりにしませんか?ほら、もう時間も大分過ぎたし」
時計を見ると終了予定時刻を二十分も過ぎていた。
「議事録は私が適当にまとめておきますから…今日はもう終わりましょう」
ハルナがそう言ったので、アイリとユカの―不毛な―争いはひとまず休戦となった。 >>466
家に帰ってもアイリはイライラが収まらなかった。
気持ちを落ち着かせようと思ってシャワーを浴びたが、裸の肌にいくらお湯が当たっても、ちっとも心地よいとは思えなかった。
アイリはハルナのこともあまり好きではなかった。ユカとハルナは同じ放送部に在籍していて、部長がハルナ、副部長がユカだったからである。
つまり、ユカとハルナは盟友なのだ。自分の陰に隠れて何を相談しているか分かったものではない…アイリはそんな被害妄想に駆られていた。 >>467
イライラしているうちに、無性に友人の声が聞きたくなった。アイリはリサコのところに電話をかけてみることにした。
「…んあっ…もしもしぃ?」
リサコの声は、完全に寝起きのそれであった。そののんびりとした声を聞いていたら、アイリは何だか気分が随分と楽になった気がした。
「もしもし?リサコ、寝てた?」
「うん…昼寝して今起きたとこぉ」
二人はしばらくの間取り留めのない話に興じた。話し込んでいるうちに、アイリはイライラが収まらなかったさっきまでの自分が馬鹿馬鹿しく思えてきた。
そう、結局のところ、持つべきものは友達である…そんな至極当たり前のことを、アイリは一日かかって再認識するのであった。
(つづく) >>468
第9話 『新人たちの群像』
この街の駅前に、一軒の自動車販売店がある。人の出入りが激しい業種だが、今年はこの店に二人の新入社員が採用された。
「はぁ…覚えなきゃいけないことだらけでマジしんどいんだけど…」
ナカジマサキは新人研修の合間に、そう言って一人溜め息をついていた。覚悟はしていたが、新人研修で覚えさせられる事柄の多さは彼女の想像を超えていた。
頭をフル回転させても覚えられそうもないから、彼女は入社早々憂鬱な気分になった。
「ナカジマさん、大丈夫?」
後ろから声がした。サキが振り返るとそこにはもう一人の新入社員、キタハラサヤカが立っていた。
「覚えること多くて大変だね…サヤカはどう?」
「全然。言われてることの半分も分かってないかも」
二人はそう言って、お互いに苦笑するのであった。どうやら、サキが感じている気持ちと同じようなものを、サヤカも感じているようだった。 >>469
サキは地元の高校を卒業した後の進路を、進学ではなく就職する道を選ぶことにした。しかし、なかなか就職先が決まらない。次第に彼女は焦りを感じ始めた。
周囲が進学や就職を次々と決める中で、彼女だけが取り残されてしまったからである。
「どうしよう…どこにも行き先が決まらなかったらどうしよう…」
彼女は不安に駆られた。何社も採用試験に落ちて、これで決まらなかったら本当に後がない、という状況で受験したのが、この自動車販売店であった。
筆記試験をパスし、最終面接に臨んだ時だった。
ヤスダ、と名乗った試験官の男が、サキにこんなことを訊ねた。
「今回、君のほかに数人がこの最終面接に臨んでいる。…君はその人たちを蹴落としてでも、我が社に入社したいかね?」 >>470
サキは、何と意地悪なことを訊くのだろう、と内心思った。最後のチャンスである。入りたいのは山々だが、そうかと言ってここで
『他人を蹴落としてでも入りたい』と言えるだけの度胸は持ち合わせていない。サキは口ごもってしまった。
「どうだい?どう思っているか、答えてくれないか?」
黙っているわけにもいかない、と思ったサキは、おもむろに立ちあがると、口を開いた。そして、自分でも予想していない言葉を喋り出すのである。
「入りたい…入れてください!私を…ナカジマサキを、ここに、入れてください!!」 >>471
そう叫んだ後で、サキは思わず口を覆った。最終面接で自分は何を言っているのだろう。こんなことを言っている場合ではない。敬語も何もあったものではない。
言い直さなくては…
しかし、それより何より恥ずかしさが先に出て、サキはべそをかきそうになった。それを見たヤスダは、彼女に対してある気持ちを抱いていた。
「この女は面白い。これは"開発し甲斐"のある女だ…」
ヤスダの口元が思わず緩んだ。もっとも、様々な感情が入り混じって放心状態のサキは、そのことに気がつくはずもない。 >>472
かくして、ナカジマサキは最後の最後のチャンスを射止め、この会社に採用されることになった。もう一人採用されたのがキタハラサヤカである。
彼女はサキが採用されるよりも前に、採用されることが決まっていた。やはり、最終面接ではヤスダから同じ質問がぶつけられた。
「君は他人を蹴落としてでも、我が社に入社したいかね?」
サヤカは心の中で少し葛藤があったが、それでもヤスダの目をしっかりと見据えて答えた。
「はい。私は御社に入りたいです。そのためなら…少しぐらい…痛い思いをしてでも…」
ヤスダはサヤカの目を見た。まだまだあどけない高校生の顔立ちだが、その目は自分をしっかりと見据えている、凛とした、決然たる表情であった。
「この女は意志が固いようだな…仕事の何たるかをしっかり教え込めば…オレの手足になってくれそうだ」
年がら年中、様々な人の相手をする商売である。未熟な高校生の心の中や性格を読み取ることなど、ヤスダには造作もないことであった。
こうして、サヤカもまた、この会社に採用されたのである。 >>473
時計の針は、五時半を少し過ぎたところを指していた。ヤスダが二人の前に現れた。
「おう、お疲れさん。今日はもう二人とも帰っていいぞ。疲れたろう。早く帰ってゆっくり休め」
サキとサヤカの表情が少し緩んだ。
「お先に失礼します!」
二人が住む場所は、会社が独身寮代わりに借りてくれたアパートだった。サキとサヤカは隣同士の部屋で新生活を始めたばかりである。
慣れない仕事に初めての一人暮らし。まだ、二人にその生活を楽しむ余裕は持てないようだ。
サキとサヤカがいなくなり、ヤスダは再び自分の仕事に戻った。抱えている商談の進捗状況をまとめていると、隣に一人の女性社員が座った。 >>474
「部長、お疲れ様です。コーヒー入れときましたよ」
声の主はキッカワユウという女だった。彼女はこの会社に勤めて二年目になる社員だ。ヤスダの直属の部下という立場になる。
「おう、ありがとう。キッカも大分オレの好みが分かるようになったみたいだな」
ヤスダはコーヒーに砂糖とクリームを入れない主義の男であった。
キッカワユウ…キッカはそれを覚えられず何度も間違えては、その度にヤスダに呆れられたものだが、最近は何も言われなくてもブラックコーヒーをちゃんと出せるようになった。
「ねえ…あの二人、どうですか?やっていけそう?」
あの二人とは、サキとサヤカのことである。キッカはまだ二人と長い時間話す時間が持てていないので、二人がどんな人間かあまり知らないままであった。 >>475
「ああ…面白い奴になりそうだ…お前みたいにな。まあ、オレが教えれば、の話だが」
そう呟いて、ヤスダはブラックコーヒーを啜った。
この二人…ヤスダとキッカに、この後サキとサヤカは…それこそ、"人生が変わる"ぐらいに様々なことを教え込まれるのだが、
もちろんそのことはまだ、誰一人として知る由はない。
(つづく) >>476
第10話 『少年は性を求む』
もうすぐ日付が変わろうとする頃、イクタエリナはベッドの中で、一人悶々とした時間を過ごしていた。
「ぁあ…なんか…ムラムラするっちゃ…」
エリナ、という女のような名前を頂いてはいるが、彼は立派な男である。この春で、中等部の三年生になった。中学三年頃といえば、人生のうちで
最も性欲に満ち溢れている時期である。エリナはその中でもことさら性欲が強いのか、毎晩のように悶々とする日々を送っていた。
エリナはベッドの中でパジャマの下半分を脱いだ。白いパンツの先が少し湿っているのを感じる。
そのままベッドから這い出ると、彼はおもむろにパンツも脱ぎ、下半身裸になった。 >>477
「また…おっきくなっとーと…」
勃起した己の性器を見ていると、彼は無性に自慰行為…オナニーをしたくなった。部屋の鍵はかけてあるから、家族に気づかれる心配はない。
しかし、いくら勃起しているとはいえ、自慰行為を始めるにも"おかず"が必要であることも確かである。
何もないままイマジネーションだけで果てることも可能かもしれないが、エリナはまだそれができるほどには"上達"してはいないのだから。
彼はおもむろに学習机の椅子に座ると、目の前にあるパソコンのスイッチを入れた。手慣れた手つきでインスタントメッセンジャーを立ち上げると、
『M』と表示されたアイコンをクリックした。
『M』の横には『オンライン』の表記がある。『M』はこのサービスを利用しているのだ。エリナの興奮は一気に高まった。 >>478
「こんばんは」
いつもの夜のあいさつだった。エリナはこのメッセンジャーの中で『たな』と名乗っている。自分の名字と名前から一文字ずつ取って、それをハンドルネームにしたのである。
返信はすぐにやって来た。
「あれ?たな?どしたぁ?寝てるかと思った」
『M』が女性であること、エリナ…もとい、『たな』が男性であることはお互い知っている。知ってはいるが、二人はお互いの本名も知らないし、もちろん顔を合わせたこともない。
だから、お互いどんな人間であるかをほとんど知らない。もっとも、だからといって何か困ることがあるわけではないのだが…
はっきり言えば、『たな』が『M』にコンタクトを取る理由はただ一つ、自らの自慰行為の"おかず"を求めているからに過ぎない。
『M』とのエロティックな会話、そして…『たな』のリクエストで、時々送ってもらえる『M』の下着姿の写真―もちろん顔は明らかにされないが―によって、
自らの性的欲望を満たすこと。『たな』の目的はそれしかないのである。 >>479
インスタントメッセンジャーでの交流を始めた当初は、『M』の他にも何人かの男女と交流を持っていた『たな』であったが、今ではほぼ『M』としか交流を持たなくなった。
『たな』…もといエリナは、自分の目的からすれば、別にそれでもいいと思っているのだ。
「ねえ…今…マジでオナニーしたいんだけど」
「また?この間もそんなこと言ってたじゃん」
「だって…ヤリたくてヤリたくて仕方ないんだもん」
「マジ変態 そんなにヤリたかったら 彼女作ってさっさと童貞卒業しなよ」
『M』の発言は割と辛辣で遠慮がないものが多い。『たな』のことをやれ童貞だの、変態だのと罵ることもしょっちゅうである。
しかし、その文字列を見ているだけで、エリナは妙な興奮を覚えるのだ。
「目の前でMさんにこんなこと言われてみたかと…裸になって、チ…コ見せて、こんなこと言われてみたかとよ…」
心の中でエリナはそんなことを呟いていた。確かに彼は『M』の言う通り、かなり変態なようだ。 >>480
時々、『M』は『たな』…もとい、エリナの意を汲んでくれることがある。
「じゃあ、たなが気持ちいいようにしてあげるから、どうして欲しいか言ってみな」
その文字列が表示された時、エリナの興奮はピークに達した。
「イキたい…ねえ、いじっていい?」
「いいよ。いっぱいいっぱいいじって、たくさん気持ちよくなりな」
『M』は『たな』が何を言われれば興奮するか、そして喜ぶかを知っていた。
「ほら、おち…ぽいじって。Mのおっぱいに、いっぱい、いっぱい、ピュッピュッって出して」
『M』はこの時、危うく自分の本名を書いてしまいそうになり、慌てて修正する羽目になった。こんな淫ら極まりない文章の中で本名がバレてしまったら…と思うと、
『M』は内心ゾッとした。 >>481
『おち…ぽいじって』『おっぱいに』『ピュッピュッって出して』
ダイレクトに性欲を刺激する三つの言葉を見たエリナは、夢中で右手を動かし続けた。あっという間に達した。
「い、いくぅっ…」
切なそうな声を上げて、エリナは絶頂に達した。学習机の引き出しの裏側に、大量の精液をぶちまけた。
「イッた?」
「イッちゃった…いっぱい出た…ありがとう…」
「早く寝なさいよ 変態さん」
「わかった。おやすみ」
「おやすみ」
こうして、この日の"会話"は終わった。再びパソコンの電源を切ったエリナは、ぶちまけた精液の後始末を済ませると、幸せな眠りについた。 >>482
『M』の正体をエリナはまだ知らない。何を隠そうその正体は…
「はぁ…マジ変態すぎだから。ホントに…エロすぎだろ、こいつ…」
そう、『M』の正体は―いつものように、全裸のまま―寝転がってノートパソコンに向かっている、ハギワラマイだったのである。
もちろん、マイも『たな』の正体は知らない。まさかこの変態野郎の正体が、自分と同じ学校に通う後輩だなどとは、思うはずもなかった。
(つづく) >>483
第11話『夜明け』
夜が明けて、朝になった。
入学式と始業式の間に挟まれた一日。しかし、中には何もないこの日にも学校にやってくる生徒たちがいる。
例えば、高等部の野球部員たち。彼らは休みの日も学校に来て、グラウンドで練習に励んでいる。もっとも、練習したところで成績がついてくるというものでもないのだが…
「ほらー!もっとしっかり!」
ノックを受ける部員たちを、メガホン越しの声で激励するジャージ姿の少女がいた。名前をオカイチサトという。彼女は野球部のマネージャーであった。
夜が明けたか明けないかぐらいの時間に目を覚ましては人より早く家を出て、誰よりも先に部室にやって来る。
そして彼女が部室で最初にすることは、部室の掃除である。この日の朝もそうだった… >>486
「もう…まーた汚れてるし…」
チサトは呆れてしまった。せっかく部室を掃除したというのに、たった一日でまた汚れてしまっているではないか。自分の苦労は何だったのだろうか…と、チサトは文句を言いたくなった。
「みんなが来る前に早く掃除しなきゃ…」
部員がやって来る前に掃除を済ませなくてはならない。いや、部員だけなら特に何も言われない―むしろ手伝ってくれるかもしれない―が、顧問がやって来ると話がややこしくなる。
顧問のゴトウという教師は厳しい男であった。部室が汚れていたらまた小言を言われてしまう。それは避けなくては…
急がなきゃ、と思ったら、自然とチサトの腕に力がこもった。 >>487
チサトは手際よく部室を掃除していく。まだ春先ではあるが、動いている間にだんだん暑くなってきて、彼女はジャージの裾を捲くった。
「あー、ゴミ箱の中、空にしなきゃ」
何気なくゴミ箱の中を覗くと、そこにはくしゃくしゃになったティッシュペーパーが入っていた。しかもその量は非常に多く、一箱まるまる使い切ったのではないかと
思うぐらいの量である。
「えぇ?何でこんなにいっぱい…」
チサトの頭の中に疑問符が浮かんだ。誰かが鼻血でも出したのかと思ったが、見たところ血の痕は見当たらない。
では一体何を…と思って、チサトは箱の中に顔を突っ込んだ。
「うわ、何これ、臭っ!」
ゴミ箱の中は異様な臭いがした。その異様な臭いに接した時、チサトはふと、あることを思った。
「もしかして、これって…」 >>488
チサトは恐る恐る部員たちのロッカーを点検し始めた。点検し始めて三つ目のロッカーの扉を開けた時だった。
扉を開けるとバサッ、という音がして、チサトの足元に何かが落ちてきた。
「何だろこれ」
見たところそれは本のようだった。わざわざご丁寧にも本屋のカバーがかけてあり、表紙が何かは分からないようになっている。
チサトはつい好奇心が勝って、ページをめくり始めた。
「うわっ!」
めくり始めて数秒で、チサトはめくり始めたことを後悔した。
彼女の目に入ってきたのは、自分とそう歳の変わらないであろう女が…全裸でこちらを向いている写真だったのである。
「うわー…ミヤモトくん…こんなの見てたんだ…」 >>489
ミヤモト、というのはこのロッカーの主であり、野球部の四番打者の名前である。長打力はないが確実な打撃が武器の男だ。しかし、まさか部室のロッカーに
こんなものを隠し持っているとは思わなかった。そして―確証はないが―部室のゴミ箱に大量に捨てられていた臭いティッシュペーパーの生みの親も、
ミヤモトではないかという気になった。
「…ヤバっ、早く片付けなきゃ」
こんなものがゴトウの目に見つかったら何を言われるか分かったものではない。"見なかったこと"にして、この事実は自分の胸の中にしまっておくのが一番いい。
チサトはそう考え、そして本を慌てて閉じた…時だった。
本の中から何かが落ちた。チサトは足元に落ちたそれを拾い上げた。
それは一枚の写真だった。その写真に写っていたのは…
「マエダさんだ…」 >>490
写真に写っていたのはマエダユウカという名の少女であった。彼女は高等部に通う、チサトと同学年の人間である。今まであまり面識はなかったが、あどけない顔つきと
色白の肌、そして甘い声に柔らかそうな体という男好きのする風貌で、男子には割と人気のある子だった。
「ミヤモトくん…マエダさんのこと、好きだったんだ…」
ミヤモトが部室に怪しい本を持ち込んでいたことにも驚いたが、ミヤモトがマエダユウカの写真を後生大事に持っていたことにも驚かされた。今までそんな雰囲気は
全然感じられなかったのに、である。
「私って鈍感なのかな」
チサトは頭の中でそんなことを思った。そして、これも"見なかったこと"にして、再び本の中に写真を挟み込むのであった。 >>491
「早く片付けなきゃ」
ロッカーの扉を閉め、ゴミ箱の中を空にして、ついでにゴミ箱の中を丁寧に洗った。さっきまで漂っていた異様な臭いは、多少なりとも軽減されたようだった。
「やれやれ…みんなヘンなことばっかりやってんだなぁ…」
何とか部員たちが来る前に掃除が終わった。チサトは内心でそんなことを呟きながら、部室からボールの入った箱と、ラインを引くラインカーを持ち出すのである。
結局、その日の練習は特に変わったこともなく終了した。
ゴトウが部室を見て小言を言うことも、ミヤモトがチサトの心中に気づくことも、そしてチサトが部員たちへの態度を変えることもなかった。
(つづく) 狼のスレ落ちた
「あ、愛理…これは一体…」「ゴメンね舞美ちゃん…舞美ちゃん連れて来ないと別れるって彼が言うから…」
http://hayabusa3.2ch.net/test/read.cgi/morningcoffee/1372649124/
午前中は暇なので小説のみまとめ中
「あ、愛理…これは一体…」「ゴメンね舞美ちゃん…舞美ちゃん連れて来ないと別れるって彼が言うから…」
http://yy21.kakiko.com/test/read.cgi/morning/1373757717/ 「痛っ! ぃいったいっ! ムリムリムリ! やっぱ無理ッ!」
体の下でじたばた暴れる小柄な少女、岡井千聖は、涙目になりながら悲鳴を上げる。
千聖の陰唇に押しつけていた、たぎった男根をゆっくり引いて、体を起こした。
俺の背中に回されていた千聖の腕が、ごしごしと目元を拭っている。
小柄な割には大きく張りだした乳房が、しゃくりあげる千聖の嗚咽に同調して揺れている。
ダイエットに成功したと言って見せつけてくれた、肉付きの良い、色気のある肢体。
かわいいへそと、その脇にある色っぽいほくろ。さらに視線を落とせば、薄めの恥毛が、褐色の肌を彩っている。
太腿も脚も、少女を一歩踏み出して、女の魅力を備えている。
だと言うのに。
何度目かの試みも、失敗に終わった。 就職して一人暮らしを始めた俺の部屋に、初めて遊びに来た日、そんな雰囲気になって肌を重ねたまでは良かったけれど、
いざ挿入という段になって泣き出すほど痛がる千聖の様子に動揺し、中断した。
千聖曰く、体が真っ二つになるみたいな痛さ、だそうだ。さすがにその日は諦めた。
そして何度か、今度こそはと試してはいるけれど、そのたびに失敗している。
千聖が我慢できないと言うより、おそらくもっと物理的な、つまりサイズの問題なんだと思う。
あまり経験がないから想像の域を出ないけれど、千聖の膣穴は小さいんじゃないかと思う。 ついでに言えば、俺の男性器もやや大きめのようだ。修学旅行やら部活の合宿で、友人たちにからかわれる程度には大きい。
標準より狭い穴の中に、標準より大きな棒を入れようと言うのだから、やはりきついのだろう。
いろいろと勉強して、千聖を念入りに愛撫してリラックスさせて、指入れで慣れさせようとしては見たが、
指が入っただけでいっぱいになっているという。
よく聞く話では、激しいスポーツをやっている女子は、運動によって処女膜が傷ついていたり破れたりすることがあって、
破瓜の痛みはさほどでもないと言う。あれだけ激しいダンスを踊っているのだから、千聖も該当しそうなものだけど、何にでも例外はあるらしい。 「ご、ごめんね……あたし、その……また……」
今度こそ我慢するから、と意気込んでいた千聖は、痛みよりも、俺に対する申し訳なさで、声が揺れていた。
「いいよ、まだちょっと、焦りすぎたんだよ」
ぽんぽん、と頭を撫でてやる。ふわふわの髪は、犬のようで、触っていて心地よい。
以前、本人を目の前につい口を滑らせたことがあった。手元にあったコースターを投げつけられたが。
千聖は目を潤ませて、体を起こす。
体を起こしたその動きのまま、俺の胸に頭を預けて、抱きついてくる。
俺はそれを受け入れて背中に手を回す。柔らかくて滑らかな肌。
火照った肌を撫でてやれば、落ち着いてきたのか、嗚咽が治まってきた。
そして不意打ち気味に。
熱を持った千聖の指が、俺の治まりきらないペニスに添えられた。
充血した男根に指をなぞらせて、胸の中で顔を上げ、上目使いで見つめられる。
感度を上げていた性感帯が、柔らかい指先に刺激されて、こそばゆい。
その刺激に感じてしまったことを悟られないよう、唇を引き締めるが、それ自体が千聖の愛撫が心地よいと言うことを伝えてしまう。 「いつも、我慢させてて、ごめんね」
痛いのを我慢しているのは千聖の方だろうに。
千聖は言いつつ、たぎったままの男根に指を絡め、ゆっくりと上下に動かす。
脳へと這い上がってくる甘い快感に酔っていると、千聖が体を折り曲げて、俺の下腹部に顔を埋めた。
ぬるり、と熱いものが亀頭に触れる。
唾液で充分に塗れた千聖の舌が、亀頭をなめ回している。
何度目かの失敗の後、俺の男根を指さし、それ治めないといけないよね、と千聖から提案してくれたことだった。
高まった性欲を抑えられず、手でしてもらったのが最初で、
自分でするよりも遥かに気持ち良かったので、ついつい、いろいろと要求してしまい、今ではごく自然と口でしてくれるようになった。
千聖が口を開いて亀頭を飲み込むと、濡れた熱い粘膜に包み込まれ、快感の度合いが一桁上がる。
背後に手をついて、千聖が動きやすいようにしてやる。
肉棒を加えたままの千聖が見上げてきて、ありがとう、と舌を動かす。
「っ」
突然走り抜ける快感に、息をのむ。千聖が目を丸くしている。 ふんふんと鼻から息を漏らしながら、気持ちよかったの? と聞いてくる。
その言葉に合わせて舌が予想外に蠢き、今まで感じたことのない快感を生んで、俺の体がびくびくと敏感に反応してしまった。
見たこともない俺の反応が面白かったのか、それとも自分の行為で感じてしまっている様子が嬉しかったのか、千聖は目尻を下げて笑う。
しかし喜んでいる、と言うよりも、何か企んでいるような表情に見えた。
身構えつつも、期待してしまう。
こうしちゃうとどうなるのかな、と、千聖の頭が上下に動く。
唇がぴったりと肉茎に密着したまま、ふっくらした頬をへこませながら顔が上がり、じゅるじゅると唾液を絡ませて淫らな音を立てながら、
根本へ降りていく。ショートカットの明るい色の髪が揺れて、甘い香りがふわりと香る。
唾液で滑りが良くなった肉棒を、千聖のプックリした弾力のある唇が往復する。
不意にその動きが止まって亀頭だけをくわえて舌で舐め回したり、顔をずらして頬の内側の肉を張り付かせたり、
ほんの数回の行為で、俺を気持ちよくする方法を心得たようだった。 リズミカルに頭の上下運動は続き、性欲が吸い出され、引き上げられる。
「千聖、もう、イキそう……っ」
息を弾ませながら告げると、千聖は上目遣いをこちらに向けて、視線だけで頷いた。
このまま口に出していいよ、唇の往復を激しくしながら、くわえたままの口で答える。
だからそれは、まずいんだって。
一気に噴き上げてくる情欲を抑えられず、男根の中を駆け上がる。
激しい脈動とともに精液が、千聖の口の中に飛び込んでいった。
千聖は動揺した様子もなく、口腔を満たしていく精液を受け止めている。
長い脈動が治まり、俺が快楽の余韻に浸っていると、千聖は尿道に残った精液を吸い出して、唇を離す。
糸を引いて唇に張り付いた唾液だか精液だかを、指で拭う。
体を起こして俺を見つめると、少し笑って、あーん、と口を開く。
口の中に溜まった白くてどろどろした液体(白濁液とはよく言ったものだ)を俺に見せつけてくる。溜まった白濁液で、
舌の半分くらいが沈んでしまっていた。我ながらよく出したものだ。 唇を閉じた千聖が、俺の目を見つめたままで、こくん、と喉を鳴らして、精液を飲み込み、再び口を開いて確認させる。
参考のため、と見せたAVが原因だ。そこまでしなくていい、と言ったのだけど、千聖なりに面白がっているようだった。
「気持ちよかった?」
「気持ちよかった」
頭を撫でながら答えると、ふふん、とどこか誇らしげに笑った。
やや治まり気味になった男根を見、千聖が、
「この状態だったら、入るんじゃないかな……?」呟く。
「たぶん、柔らかくて入らないと思うけど」
俺が答えると、そっか、と溜め息を吐く千聖。
「いい考えだと思ったんだけどなあ」
半勃ちの状態なら或いは……
「……試してみるか?」
「えっ」
驚く千聖を押し倒す。 しかし。
案の定というべきか。
千聖の柔肌に触れてしまうと、男根に芯が入ったように起きあがってしまい、結局のところ失敗に終わった。
千聖と繋がる日は、まだまだのようだ。 以前なっきー書いていたものです。
思いついたので。 >>351
グルルッ グルルル
(うう・・・く、苦しい・・・お腹が・・・焼けそう・・・)
排泄を見られまいと必死に堪えてきた舞美だったがとうとう限界に達し、
肛門が盛り上がり僅かに開いた穴から薄茶色の便汁が滲み出してきた。
プゥ プッ プピュッ
「ああ・・・もう・・・だ、だめ・・・」
「おっ 出るぞ。」
ヤンキーたちの好奇な視線が舞美の肛門に集中したその時、下劣な音を立てながら
栓の役割を果たしていた便の塊が放り出されると続いて水便が勢いよく噴出した。
ブバッ! ブリブリッ ブシュゥゥゥゥゥ
「はあああああ〜〜〜!」
「うおっ スゲエ〜 滝のような勢いだぜ。」 「たっぷり浣腸してやったからなかなか止まらねえな。」
ブビビビ ブシャァァァァァ
「いやぁぁぁ〜〜〜 止まってぇぇぇ〜〜〜!」
舞美には排便を止める手立てが無く、ヤンキーたちが薄ら笑いを浮かべながら見物する中で
排泄行為は延々と出し切るまで続いた。
ブリブリブリブリ バチャ バチャ ビチャ ビチャ
放射状に排泄された水便はバケツの中だけでなくその周りにも飛び散り
辺りには異臭が漂っていた。
ブピュッ ブピュ ドポ ドポ・・・
「はぁ はぁ はぁ・・・」
ようやく排便は収まりつつあったが舞美の肛門は開いたままヒクヒクと痙攣を起こしていた。 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています